あきれすけんだんれつ
アキレス腱断裂
症状と特徴
断裂時に「バシッ」という音や、ふくらはぎを蹴られた・たたかれたような感覚を自覚することがあります。その後、踵の後ろの痛み、腫れ、皮下出血、歩行時の踏み返しの困難、つま先立ちができないなどがみられます。腱の部位にくぼみを触れることがあり、ふくらはぎを握っても足関節が底屈しにくいことがあります。アキレス腱は、腓腹筋とヒラメ筋からなる下腿三頭筋の腱が合わさり、踵の後方に付着する腱です。
原因
中年以降のスポーツ活動中に、急なダッシュ、ジャンプ、踏み込みなどで起こりやすいけがです。準備運動不足だけが主な原因ではなく、加齢に伴う腱の変性、以前の腱の痛み、急な運動量増加、肥満、一部の薬剤(全身または局所への副腎皮質ステロイド、フルオロキノロン系抗菌薬など)がリスクに関係することがあります。
治療
装具やギプスで足関節を底屈位に保つ保存療法と、断裂した腱を縫合する手術があります。近年は、適切な機能的装具と早期リハビリテーションを組み合わせた保存療法でも、手術と近い機能回復が得られる場合があります。一方、手術は再断裂率を低くできる可能性がある反面、創部感染、神経障害、血栓症などの合併症があります。年齢、活動性、断裂の状態、受傷からの期間、基礎疾患、本人の希望を踏まえて選択します。いずれの治療でも腱の治癒と安全な復帰には通常数か月を要し、医療者の指示に沿った段階的な荷重・可動域・筋力訓練が重要です。