ほうかへき
放火癖
症状と特徴
現在は一般に「放火症(pyromania)」と呼ばれます。金銭的利益、復讐、政治的・社会的目的、証拠隠滅などを主目的とせず、意図的・計画的な放火を繰り返し、放火前の緊張や興奮、放火やその結果を見聞きすることへの関心・満足感などを伴う、非常にまれな状態です。多くの放火行為は放火症によるものではなく、物質使用、精神病症状、気分障害、知的・発達上の問題、反社会的行動、対人葛藤など、さまざまな背景を個別に評価する必要があります。
原因
原因は明確ではありません。衝動性、感情調整の困難、発達歴、併存する精神疾患、物質使用、社会的・環境的要因などを含めた詳細な評価が必要です。
治療
最優先は火災を防ぐための安全確保です。精神科で、放火に至る状況、衝動、併存する精神疾患や物質使用を評価し、認知行動療法、衝動・怒りへの対処訓練、家族・社会的支援、併存症の治療を組み合わせます。放火症そのものに確立した薬物療法はありませんが、併存するうつ病、双極症、精神病性障害、注意欠如・多動症、物質使用症などがあれば、それぞれに応じた治療を行います。