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せんたくせいかんもく

選択性緘黙

症状と特徴

家庭など安心できる場では会話できる一方、学校、幼稚園・保育園、店など特定の社会的場面では、一貫して話すことができない状態です。幼児期から学童期早期に気づかれることが多く、会釈、うなずき、筆談、表情や動作による意思表示はできる場合があります。単に恥ずかしがり屋であることや、本人が意図的に話さないこととは異なり、話そうとしても強い不安や緊張のために声が出ない状態です。症状が1か月以上続き、学校生活や対人関係に支障がある場合に診断を検討します。

原因

不安症の一種と考えられており、社会的場面への強い不安、気質、家族的・遺伝的要因、発達特性、環境変化などが関与しうるとされています。本人や家族の意思の弱さ、しつけの問題が原因と決めつけることはできません。社交不安症、分離不安症、発達症、言語・コミュニケーションの課題などを併存することがあります。

治療

無理に発話を求めたり、話せないことを叱ったり注目させたりしないことが重要です。本人が安心して参加できる環境を整え、うなずき、指さし、カード、筆談、録音、段階的な発話など、非言語的な方法も含めてコミュニケーションを支えます。認知行動療法、段階的曝露、行動療法、親子・学校への支援を組み合わせ、話せる場面や相手を少しずつ広げます。重症例や不安症の併存が強い場合には、専門医がSSRIなどの薬物療法を検討することがあります。改善には時間がかかることがあり、家庭・学校・医療が同じ方針で継続して支援します。