ぶんりふあんしょうがい
分離不安障害
症状と特徴
こどもが、親・養育者など愛着のある大事な人と離れることに、発達年齢に比べて過度で持続的な不安や恐怖を示す状態です。離別時または離別を予想したときに、頭痛、腹痛、吐き気などの身体症状が現れることがあります。ひとりで寝られない、保護者に何か悪いことが起こるのではないかと過度に心配する、登園・登校を強く嫌がる、悪夢をみる、怒りっぽさや乱暴な行動、おねしょなどがみられることもあります。幼児期にはある程度の分離不安は発達上みられますが、年齢に不釣り合いで、学校生活・家庭生活・対人関係に明らかな支障があり、持続する場合に障害として検討されます。不登校・登校しぶりにつながることがあります。
原因
単一の原因で起こるものではありません。生まれつきの不安の感じやすさ、親子関係を含む養育環境、生活上の変化、転校・いじめ・学校でのつらい体験、家族の病気や別れなどのストレスが、発症や悪化のきっかけになることがあります。こども本人や保護者の責任と決めつけないことが重要です。
治療
中心となるのは、認知行動療法(CBT)などの心理療法で、不安への対処を練習しながら、無理のない段階的な登園・登校や分離を支援します。年齢に応じて遊戯療法を用いることもあります。保護者への支援・家族面接、学校との連携も重要です。症状が重い場合や心理療法だけで十分な改善が得られない場合には、児童精神科医などの専門家が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含む薬物療法を慎重に検討することがあります。抗不安薬、特にベンゾジアゼピン系薬の漫然とした使用は、依存、眠気、認知機能への影響などの問題があるため、通常は第一選択ではありません。