はんせんびょう
ハンセン病
症状と特徴
皮膚の色が薄い、赤褐色、または赤みを帯びた斑点・盛り上がりが現れ、その部位の触覚・痛覚・温度覚が低下することがあります。末梢神経の腫れや障害により、しびれ、神経痛、筋力低下、手足の変形や拘縮、顔面神経麻痺などが起こることがあります。病型は菌量や免疫応答により連続的に分類され、菌が多い多菌型と少ない少菌型などに分けて治療方針を決めます。適切な治療を開始すると感染性は速やかに大きく低下します。ハンセン病に関する差別は医学的根拠のない人権侵害であり、現在はらい予防法も廃止されています。
原因
らい菌(Mycobacterium leprae)による慢性感染症です。主な感染経路は、未治療の多菌型患者との長期間にわたる濃厚接触における鼻・口からの飛沫・分泌物への曝露と考えられています。感染力は高くなく、感染しても大多数の人は発症しません。発症までには数年から長い場合には数十年の潜伏期間があります。
治療
多剤併用療法(MDT)として、リファンピシン、ダプソン(ジアフェニルスルホン)、クロファジミンなどを病型に応じて組み合わせます。WHOの標準的な治療では、少菌型は通常6か月間、多菌型は通常12か月間の治療が用いられますが、国・地域の指針や個別の病状により異なることがあります。多くは外来治療が可能です。神経炎や免疫反応による急な神経障害を伴う場合には、速やかな追加治療が必要であり、ステロイドなどが用いられることがあります。後遺症の予防のため、早期診断、手足の保護、リハビリテーションが重要です。