いーがたきゅうせいかんえん
E型急性肝炎
症状と特徴
潜伏期間は約2~9週間です。倦怠感、食欲不振、吐き気、発熱、頭痛、関節痛、のどの痛み、下痢、発疹、肝臓の圧痛、黄疸などがみられます。多くは急性で回復し、免疫機能が正常な人では通常は慢性化しません。ただし、妊娠後期を中心とする妊婦では、特定の地域・ウイルス遺伝子型で重症化や急性肝不全のリスクが高いことがあります。また、臓器移植後など強い免疫抑制状態では慢性化することがあります。
原因
E型肝炎ウイルスが、感染者の便で汚染された水・食品を介して経口感染します。日本では、加熱不十分な豚肉、イノシシ肉、シカ肉およびその内臓などの摂取による動物由来感染が重要です。海外の流行地域では汚染水を介した集団発生もあります。海外渡航歴がない人にも発症します。
治療
多くは支持療法で回復します。水分・栄養を保ち、飲酒を避け、肝毒性が疑われる薬剤やサプリメントを避けます。妊婦、重症例、免疫不全のある人は入院または専門医による慎重な管理が必要です。慢性E型肝炎では、可能なら免疫抑制薬の調整を検討し、必要に応じてリバビリン治療が専門施設で行われることがあります。日本で一般に使用できるE型肝炎ワクチンはありません。予防には肉・内臓を中心まで十分に加熱し、生水や衛生状態の不明な食品を避けることが重要です。