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かんふぜん

肝不全

症状と特徴

肝不全は、肝臓の代謝、解毒、胆汁排泄、たんぱく質合成、血液凝固因子の産生などの機能が著しく低下・破綻した状態です。黄疸、意識障害を伴う肝性脳症、腹水、むくみ、出血傾向、消化管出血、低血糖、感染症などがみられます。重症化すると腎不全呼吸不全、循環不全を伴う多臓器不全に進行することがあります。

急性肝不全は、従来肝疾患のない人などに急激な肝障害が起こり、短期間で凝固異常や肝性脳症を来す重篤な病態です。慢性肝不全は、肝硬変などの進行に伴い、数か月から数年かけて肝機能が低下して生じます。

原因

急性肝不全は、急性ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、アセトアミノフェン中毒、自己免疫性肝炎、虚血性肝障害などにより、急速かつ広範な肝細胞障害が起こって発症します。原因が特定できない場合もあります。

慢性肝不全は、ウイルス性肝炎、アルコール関連肝疾患、MASLD/MASH、自己免疫性・胆汁うっ滞性肝疾患などによる肝硬変の進行を背景として起こります。感染、消化管出血、脱水、便秘、飲酒、薬剤などが急な悪化の誘因となることがあります。

治療

急性肝不全は集中治療を要する救急疾患です。原因に応じて、原因薬剤の中止、アセトアミノフェン中毒に対するN-アセチルシステイン、自己免疫性肝炎に対する免疫抑制治療などを行いながら、意識状態、凝固能、血糖、腎機能、感染症などを厳重に管理します。血漿交換や持続血液ろ過透析などの人工肝補助療法が用いられることがありますが、重症例では肝移植が救命のための根治的治療となります。

慢性肝不全では、原因疾患の治療に加え、腹水、静脈瘤、肝性脳症、感染症、栄養障害などを治療します。進行例では肝移植の適応を早期に検討します。

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