かびんせいはいえん
過敏性肺炎
症状と特徴
有機物や化学物質などの抗原を繰り返し吸入して起こる、免疫反応による肺の炎症です。外因性アレルギー性肺胞炎ともよばれます。急性・亜急性の型では、抗原を吸入して数時間後に、せき、発熱、悪寒、息切れ、全身倦怠感などが現れることがあります。慢性的に抗原曝露が続くと、乾いたせきや労作時の息切れが持続し、肺の線維化が進行する場合があります。代表例には、夏型過敏性肺炎、加湿器肺・空調関連の過敏性肺炎、農夫肺、鳥関連過敏性肺炎(鳥飼病、羽毛ふとん病)があります。夏型過敏性肺炎は、トリコスポロン属真菌などが関与し、高温多湿の住宅環境で夏から秋に多くみられます。
原因
かび、細菌、好熱性放線菌、鳥の羽毛・ふんに含まれるたんぱく質、農作業時の干し草・飼料の微生物、加湿器や空調設備の汚染、木材・きのこ・動物・化学物質など、多様な抗原の反復吸入が原因です。加湿器肺や空調関連の病気では、機器内で増殖した微生物やその成分を含むエアロゾルを吸い込むことが関与します。発症には抗原曝露量、曝露期間、個人の免疫学的素因などが関係します。
治療
最も重要なのは原因抗原を特定して回避することです。夏型過敏性肺炎では、除湿・換気、畳や寝具を含む清掃・交換、かびの除去などを行い、必要時には改築や転居を検討します。加湿器・空調関連では、貯水部やフィルターを適切に清掃・乾燥・交換し、汚染が疑われる機器の使用を中止します。農作業では換気、防じんマスクの着用、かびた干し草などへの曝露低減を行います。鳥関連では鳥の飼育中止、羽毛製品の除去などが必要になることがあります。症状が強い場合、低酸素血症がある場合、抗原回避だけで改善しない場合には、医師の管理下で副腎皮質ステロイド薬を用いることがあります。慢性線維化型では、進行の程度により免疫抑制治療や抗線維化薬が検討される場合があります。