まらりあ
マラリア
症状と特徴
マラリア原虫による感染症で、感染後おおむね7日以上、数週〜数か月で発症することが多いが、三日熱マラリア・卵形マラリアでは数か月〜数年後に再発・発症することもある。悪寒、震え、高熱、発汗、頭痛、筋肉痛・関節痛、倦怠感、吐き気・嘔吐などがみられる。三日熱マラリアや卵形マラリアでは48時間周期、四日熱マラリアでは72時間周期の発熱がみられることがあるが、発症初期には規則的でないことも多い。熱帯熱マラリアおよびサル由来のノウルズマラリアは急速に重症化しやすく、意識障害、けいれん、重度の貧血、腎障害、呼吸不全、循環不全などを起こして死亡することがある。日本では国内での持続的な流行はないが、海外で感染した輸入症例が報告されている。
原因
マラリア原虫が赤血球などに感染して起こる。ヒトに感染する主な原虫は熱帯熱、三日熱、卵形、四日熱の各マラリア原虫に加え、近年は東南アジアを中心にノウルズマラリア原虫も重要である。主に感染した雌のハマダラカ(Anopheles属)に刺されることで感染する。まれに輸血、注射針の共用、母子感染などでも感染しうる。
治療
原虫の種類、感染地域における薬剤耐性、重症度、妊娠の有無などに応じて治療する。熱帯熱マラリアを含む多くのマラリアでは、アルテミシニン併用療法(ACT)が標準的な治療選択肢である。重症マラリアでは入院のうえ、静注アルテスネートを速やかに用いることが推奨される。三日熱マラリア・卵形マラリアでは、肝臓内に残る原虫による再発を防ぐため、原則としてG6PD欠損症の検査を行ったうえでプリマキンまたはタフェノキンによる根治治療を検討する。クロロキン、メフロキン、キニーネなどは、原虫種、耐性状況、使用可能性に応じて選択される。治療薬の一部は専門医療機関で管理されているため、疑った場合は早急に専門施設へ連絡する。