ぽるふぃりんしょう
ポルフィリン症
症状と特徴
ヘム合成に関わる酵素異常により、ポルフィリンまたはその前駆体が蓄積する疾患群です。主に肝臓で異常が起こる肝性ポルフィリン症と、骨髄で異常が起こる赤芽球性ポルフィリン症があります。皮膚型では日光に当たる部位の皮膚が傷つきやすい、水疱、びらん、色素沈着、多毛などが起こります。急性肝性ポルフィリン症では、強い腹痛、吐き気・嘔吐、便秘、頻脈、高血圧、筋力低下・麻痺、けいれん、精神症状、赤褐色の尿などがみられることがあります。急性間欠性ポルフィリン症では、通常、光線過敏は主症状ではありません。
原因
多くはヘム合成経路の酵素に関わる遺伝子異常による遺伝性疾患です。一方、最も頻度の高い晩発性皮膚ポルフィリン症は、肝障害、鉄過剰、飲酒、エストロゲン、喫煙、C型肝炎、HIV感染などが関与して生じることがあります。急性発作は、特定の薬剤、飲酒、絶食・極端な糖質制限、感染、手術、月経などで誘発されることがあります。
治療
病型を尿・血液・便中のポルフィリン関連検査および遺伝学的検査などで確認し、病型ごとに治療します。皮膚症状がある場合は遮光、日焼け対策、誘因の回避を行います。急性肝性ポルフィリン症の発作では、入院のうえで静脈内ヘミン投与、十分な糖質投与、疼痛・吐き気・電解質異常の管理などを行います。再発性の急性発作には、条件によりギボシランが用いられることがあります。晩発性皮膚ポルフィリン症では、少量瀉血または低用量ヒドロキシクロロキン/クロロキン、原因因子の是正が有効な場合があります。薬剤は安全性を個別に確認し、自己判断で中止・開始しません。