しょうかかんかんようけいしゅよう
消化管間葉系腫瘍
症状と特徴
消化管間質腫瘍(GIST:ジスト)は、消化管の壁にある間葉系組織から生じる腫瘍で、食道から直腸までの全消化管に発生します。胃が最も多く、次いで小腸にみられます。小さい腫瘍は無症状で、内視鏡や画像検査で偶然発見されることがあります。大きくなると、腹痛、腹部膨満感、消化管出血による吐血・黒色便・貧血、腹部腫瘤などが現れます。腫瘍の大きさ、発生部位、細胞分裂の程度、遺伝子異常などから再発リスクを評価します。
原因
多くは腫瘍細胞に生じるKIT遺伝子またはPDGFRA遺伝子の後天的な変異が関与します。少数ではSDH欠損GIST、NF1関連GISTなどがあり、遺伝性症候群との関連を検討することがあります。一般に生活習慣が直接の原因として確立しているわけではありません。
治療
切除可能な限局性GISTでは、原則として臓器機能をできるだけ温存した完全切除手術を行います。小さな胃GISTでは、腫瘍径、増大傾向、内視鏡超音波所見などにより経過観察が選択されることもあります。再発高リスク例では、手術後にイマチニブによる補助療法を通常3年間行うことが標準的です。大きな腫瘍や切除により大きな機能障害が予想される場合には、手術前にイマチニブを用いて縮小を図ることがあります。切除不能・再発・転移例では、遺伝子変異を確認したうえでイマチニブが基本となり、効果不十分または耐性の場合にはスニチニブ、レゴラフェニブ、リプレチニブなどを順次用います。PDGFRA D842V変異ではアバプリチニブが選択肢となります。