そうたいかんゆけつしょうこうぐん
双胎間輸血症候群
症状と特徴
双胎間輸血症候群は、1つの胎盤を共有する一絨毛膜双胎に起こる合併症です。胎盤内の血管吻合を介して一方の胎児(供血児)から他方(受血児)へ血液が偏って流れます。供血児では、循環血液量低下、尿量低下、羊水過少、膀胱が見えにくい状態、発育不全が起こることがあります。受血児では、循環血液量増加、羊水過多、心機能障害、浮腫・胎児水腫が起こることがあります。羊水過多により、子宮収縮、頸管短縮、早産、破水の危険が高まります。重症度は超音波所見により評価されます。
原因
一絨毛膜双胎の共有胎盤内にある血管吻合で、両児間の血流が不均衡になることが原因です。二絨毛膜双胎では原則として起こりません。一卵性双胎に多いものの、重要なのは一卵性かどうかではなく、胎盤を共有する一絨毛膜であることです。
治療
妊娠16週以降26週頃までに診断された重症の双胎間輸血症候群では、胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術が標準的治療として検討されます。これは胎盤表面の異常な血管吻合をレーザーで遮断する治療です。レーザー治療ができない場合、妊娠週数や病状によっては、羊水過多を軽減するための羊水除去術、慎重な経過観察、早期分娩などを選択します。治療後も双胎貧血多血症、神経学的合併症、早産などのリスクがあるため、専門施設で継続的な超音波・胎児評価が必要です。