やくぶついぞんしょう
薬物依存症
症状と特徴
有機溶剤、覚醒剤、麻薬性鎮痛薬などのオピオイド、大麻、睡眠薬・抗不安薬、鎮痛薬、せき止め、ニコチンなどの物質や医薬品について、強い使用欲求、使用量や頻度をコントロールできない、健康・仕事・家庭への悪影響があっても使用を続ける状態です。物質によって耐性や離脱症状が起こり、不眠、不安、抑うつ、震え、発汗、吐き気、痛み、けいれん、幻覚・妄想などがみられることがあります。過量使用では呼吸抑制、昏睡、けいれん、不整脈などを起こし得ます。ニコチン依存症では、禁煙時の強い喫煙欲求、いらだち、集中困難、不眠などが起こることがあります。
原因
物質使用による快感、苦痛や不安の一時的軽減、離脱症状の回避などが繰り返されることで、依存が形成・維持されます。物質の種類、使用量・期間、遺伝的要因、こころの病気、慢性痛、ストレス、家庭・交友関係、入手しやすさなどが関与します。処方薬も、指示どおりに使っていても長期使用などで身体依存が生じることがあり、自己判断での急な中止は危険な場合があります。
治療
物質の種類、依存の重症度、併存する精神疾患・身体疾患に応じて、専門医療機関で治療計画を立てます。動機づけ面接、認知行動療法、再発予防プログラム、家族支援、集団療法、自助グループ、生活・就労支援などを組み合わせます。離脱症状への薬物療法は物質ごとに異なり、例えばオピオイド依存症では薬物治療を含む継続治療、ニコチン依存症ではニコチン代替療法や禁煙補助薬が検討されます。睡眠薬・抗不安薬などは、急な中止を避け、医師の管理下で段階的に減量することが重要です。覚醒剤や大麻などの依存症では、主に心理社会的治療と継続的支援が中心になります。過量使用が疑われる場合は救急受診し、自己流で解毒しようとしません。