ゆうこうじょうちゅうしょう
有鉤条虫症
症状と特徴
腸管内の有鉤条虫感染は無症状のことが多く、腹部不快感、腹痛、下痢、便中への片節の排出などがみられることがあります。一方、虫卵を摂取して起こる嚢虫症では、筋肉、皮下、眼、脳などに嚢虫が形成され、脳病変ではけいれん、頭痛、神経症状を来すことがあります。
原因
腸管有鉤条虫症は、幼虫(嚢虫)が寄生した生または加熱不十分な豚肉を食べることで起こります。嚢虫症は、豚肉を食べたこと自体ではなく、有鉤条虫の虫卵を口から摂取することにより起こります。虫卵は感染者の便に由来し、衛生状態不良や家庭内感染、自家感染などが関与します。
治療
腸管有鉤条虫症には、通常プラジカンテルまたはニクロサミドなどの駆虫薬を用います。ガストログラフィンなどの造影剤は虫体排出の補助として使われる場合がありますが、標準的な単独治療ではありません。嚢虫症、特に神経嚢虫症では、画像検査で病変を評価し、抗寄生虫薬、抗てんかん薬、ステロイド薬、必要により外科的治療を専門医が組み合わせます。