じゅうかくきしゅ
縦隔気腫
症状と特徴
胸部の痛み、不快感、圧迫感、息苦しさ、咳、首の痛み、声の変化などがみられます。縦隔内の空気が首から前胸部の皮下へ広がると皮下気腫を生じ、触れるとパリパリ・ザラザラした感触である握雪感がみられることがあります。軽症の自然発症例は安静で改善することが多い一方、緊張性縦隔気腫などでは循環・呼吸が急速に悪化することがあります。
原因
縦隔気腫は縦隔内に空気が漏れてたまる状態です。胸部外傷、気管・気管支・食道の損傷、人工呼吸管理、胸部手術・内視鏡処置などで起こります。また、喘息発作、激しい咳、嘔吐、運動、いきみ、薬物吸入などにより肺胞内圧が急上昇し、肺胞が破れて空気が縦隔へ移動する自然縦隔気腫もあります。なお、縦隔内に血液がたまる状態は縦隔血腫であり、縦隔気腫とは別の病態です。
治療
まず外傷、食道破裂、気道損傷、気胸、重症感染症など、緊急治療を要する原因がないかを画像検査などで評価します。自然縦隔気腫で全身状態が安定し、重大な原因が除外された場合は、安静、鎮痛、必要に応じた酸素投与、咳や喘息など誘因への治療で改善することが多いです。気道・食道損傷、進行する呼吸循環障害、緊張性縦隔気腫などでは、原因部位の修復、ドレナージ、集中治療など緊急の処置が必要です。