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ぺすと

ペスト

症状と特徴

アフリカの一部、アメリカ西南部、南米、ロシア、アジア中部・東南部などでみられる感染症です。潜伏期間は通常1~7日程度で、だるさ、悪寒、高熱などが現れます。主な病型は腺ペスト、肺ペスト、敗血症ペストです。日本国内での患者発生は長年報告されていませんが、海外からの輸入感染には注意が必要です。

腺ペストでは、ノミに刺された部位に近いリンパ節が急に強く腫れて痛みます。高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感を伴い、治療しない場合は敗血症や髄膜炎に進展することがあります。

肺ペストでは、肺に菌が及んだ場合、または肺ペスト患者の飛沫を吸入した場合に発症します。発熱、咳、息苦しさ、胸痛、血痰などを生じ、急速に重症化することがあります。人から人への飛沫感染が起こりうる病型です。

敗血症ペストでは、菌が血流に入って全身に広がり、ショック、意識障害、出血傾向、多臓器不全などを起こします。

原因

グラム陰性桿菌であるペスト菌(Yersinia pestis)の感染によって起こります。主に野生のげっ歯類とそれに寄生するノミの間で維持され、人は感染したノミに刺されることで感染します。感染動物の組織・体液への接触でも感染しうるほか、肺ペストでは患者の呼吸器分泌物による飛沫感染が起こることがあります。

治療

速やかな抗菌薬治療が重要です。重症例ではゲンタマイシンまたはストレプトマイシンが用いられ、病状や薬剤感受性に応じてドキシサイクリン、シプロフロキサシン、レボフロキサシンなどが選択されます。補液、酸素投与、ショックへの対応などの支持療法も行います。肺ペストでは飛沫予防策と濃厚接触者への予防的抗菌薬投与が必要になることがあります。

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