とうごうしっちょうしょう
統合失調症
症状と特徴
統合失調症は、思春期後半から成人早期に発症することが多い一方、他の年齢でも発症し得る精神疾患です。主な症状には、幻覚(特に幻聴)、妄想、まとまりにくい思考や会話、行動のまとまりにくさなどの陽性症状、意欲低下、感情表出の乏しさ、社会的引きこもりなどの陰性症状、注意・記憶・遂行機能などの認知機能の困難があります。急性期には不眠、不安、被害的な考え、幻覚・妄想が強くなることがあり、回復期には疲労や意欲低下が目立つことがあります。症状や経過には個人差が大きく、治療により回復し、学業・就労・地域生活を続ける人もいます。
原因
単一の原因は明らかではありません。遺伝的ななりやすさに、妊娠・出生時からのさまざまな生物学的要因、脳機能の特性、発達過程、強いストレス、社会環境、睡眠不足、アルコール・大麻などの物質使用が複合して関与すると考えられています。本人や家族の性格・育て方が原因という考え方は支持されていません。
治療
治療の基本は抗精神病薬による薬物療法と、心理社会的治療の組み合わせです。薬剤は症状、副作用、身体状態、本人の希望を踏まえて選択し、再発予防のため継続治療を検討します。心理教育、家族支援、認知行動療法、生活技能支援、就労・就学支援、訪問支援、早期介入プログラムなどが役立つことがあります。薬で十分な改善が得られない場合にはクロザピンが検討されることがあり、緊張病や重症の症状ではECTが選択されることもあります。薬の中断は再発リスクを高めることがあるため、副作用や服薬継続が難しい場合も自己判断で中止せず主治医に相談します。