あにさきすしょう
アニサキス症
症状と特徴
アニサキス幼虫に感染した魚介類を生食または加熱不十分な状態で食べた後に発症します。胃アニサキス症では、食後数時間(多くは2~7時間程度)で突然の強いみぞおちの痛み、吐き気、嘔吐が起こります。じんましん、かゆみ、血圧低下などのアレルギー症状を伴うこともあります。腸アニサキス症では、通常は食後十数時間~数日後に腹痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満などが現れ、まれに腸閉塞、腹膜炎、消化管穿孔を来します。胃では内視鏡検査で虫体や、限局した発赤、腫れ、びらんが見つかることがあります。
原因
サバ、アジ、イワシ、サケ、タラ、イカ、ニシンなどの魚介類に寄生するアニサキス幼虫を摂取することで起こります。幼虫が胃や腸の壁に刺入することによる炎症に加え、虫体由来の成分に対するアレルギー反応も症状に関与します。予防には、魚介類を十分に加熱すること、または中心部まで適切に冷凍することが有効です。一般に-20℃で24時間以上の冷凍、または60℃で1分以上の加熱が目安とされます。酢、塩、わさび、しょうゆ、短時間の冷凍では十分な予防になりません。
治療
胃アニサキス症では、上部消化管内視鏡で虫体を摘出すると、多くの場合は速やかに症状が改善します。腸アニサキス症は内視鏡で到達・摘出できないことが多く、絶食、輸液、鎮痛などの保存的治療で改善を待つことがあります。幼虫は人体内で長期間生存・成熟することはありませんが、症状が強い場合や腸閉塞、穿孔、腹膜炎が疑われる場合には入院治療や手術が必要になることがあります。アレルギー症状が強い場合は、その程度に応じて抗アレルギー薬などが用いられます。
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