めにえーるびょう
メニエール病
症状と特徴
反復する回転性めまい発作に、変動する難聴、耳鳴り、耳閉感または耳の圧迫感を伴う病気です。めまい発作は一般に20分から12時間程度持続します。吐き気や嘔吐を伴うことがあります。発作を繰り返すうちに難聴が残存・進行することがあり、発作のない時期にもふらつきや耳鳴りが残る場合があります。30〜60歳代に多く、性差は大きくない、または地域・研究により女性にやや多いとする報告があります。
原因
内耳の内リンパ水腫が病理学的な特徴です。ただし、なぜ内リンパ水腫が生じ、めまい発作につながるのかは完全には解明されていません。睡眠不足、疲労、心理的ストレスなどが発作の誘因となることがありますが、これらだけが原因ではありません。
治療
発作時は転倒しない安全な場所で横になり、頭を急に動かさず、必要に応じて制吐薬や前庭抑制薬を短期間使用します。再発予防と症状軽減のため、生活リズムを整え、睡眠不足・過労を避け、ストレス対策を行います。塩分の過剰摂取を避けること、適切な水分摂取、禁煙、飲酒・カフェインの見直しが個別に勧められることがあります。薬物治療として利尿薬、ベタヒスチンなどが用いられることがありますが、効果には個人差があり、薬剤ごとの根拠の強さも異なります。難治例では鼓室内ステロイド投与、聴力を犠牲にする可能性を説明したうえでの鼓室内ゲンタマイシン投与、内リンパ嚢手術などを検討します。前庭神経切断術や迷路破壊術は、重症で他の治療が無効な場合に限って慎重に検討されます。メニエール病は症状が軽快・寛解することもありますが、確実に完治できるとは限らず、長期的な経過観察と聴力管理が重要です。