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のうしょう

インフルエンザ脳症

症状と特徴

インフルエンザ脳症は、インフルエンザに伴って急性の意識障害やけいれんなどを起こす重篤な合併症です。主に乳幼児を含む小児に多いものの、年長児や成人にも起こりえます。発熱から24~48時間以内に、意識障害、異常言動、けいれん、せん妄、急速な全身状態の悪化が現れることがあります。重症例では多臓器障害、脳浮腫、死亡、神経学的後遺症を来すことがあります。診断では症状に加え、血液検査、髄液検査、脳波、MRI・CTなどを必要に応じて組み合わせ、他の脳炎・脳症との鑑別を行います。

原因

インフルエンザウイルス感染に対する過剰な免疫・炎症反応、サイトカインの増加、血管透過性の異常などが関与し、脳浮腫や全身の臓器障害を起こすと考えられています。病態は一様ではなく、遺伝的素因や代謝的背景が関与する例もあります。アスピリンは小児のライ症候群との関連から使用を避けます。ジクロフェナクやメフェナム酸など一部のNSAIDsについては、小児のインフルエンザ時の重症化との関連が懸念されており、自己判断で使用しないことが重要です。

治療

入院のうえ、呼吸・循環管理、けいれんの治療、体温・血糖・電解質の管理、脳浮腫への対応などの集中治療を行います。抗インフルエンザウイルス薬は、インフルエンザ自体の治療として早期投与が推奨されることがありますが、脳症を確実に改善する効果は確立していません。ステロイドパルス療法、免疫グロブリン療法、低体温療法などが病型や重症度に応じて検討されることがありますが、全例に有効な確立した特異的治療ではありません。解熱には一般にアセトアミノフェンが用いられます。

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