せいじょうがんあつりょくないしょう
正常眼圧緑内障
症状と特徴
眼圧が測定上は正常範囲内であっても、緑内障性の視神経障害と特徴的な視野欠損が起こる病気です。初期には自覚症状がほとんどなく、進行すると視野の一部が欠けます。片眼ずつ進行することも多く、両眼で見ていると視野欠損に気づきにくいことがあります。目の疲れ、かすみ、視力低下は起こり得ますが、正常眼圧緑内障に特有の症状ではありません。日本では頻度の高い緑内障病型の一つです。
原因
原因は単一ではなく、眼圧に対する視神経の脆弱性、眼圧の日内変動、視神経乳頭周辺の血流・灌流圧、加齢、近視、家族歴・遺伝的素因などが関与すると考えられています。正常範囲の眼圧であっても、個人によっては視神経が障害されることがあります。視神経周辺の出血は進行リスクを示す所見の一つです。
治療
眼圧が正常範囲でも、さらに眼圧を下げることで進行を抑えられることがあるため、眼圧下降点眼薬を使用します。一般に治療前眼圧から約20〜30%以上の低下を目標の目安としますが、目標眼圧は病状により個別に設定されます。点眼薬で不十分な場合や進行がみられる場合には、SLTなどのレーザー治療、線維柱帯切除術、チューブシャント手術、MIGSなどを検討します。睡眠時無呼吸、低血圧、血圧薬による過度の夜間血圧低下などが疑われる場合は、内科と連携して全身状態を評価することがあります。ただし、自己判断で降圧薬を中止・変更してはいけません。