しんしんしょう
心身症
症状と特徴
心身症は、身体疾患または身体症状があり、その発症・経過・増悪に心理社会的要因が密接に関係する状態を指す日本で用いられてきた臨床概念です。症状や検査所見は病気ごとに異なります。ストレスにより症状が悪化することはありますが、「気のせい」や「精神的な弱さ」を意味するものではありません。喘息、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、慢性疼痛、緊張型頭痛などでは、心理的要因への配慮が治療上重要になることがあります。身体症状があれば、まず重大な身体疾患を見落とさないための適切な診察・検査が必要です。
原因
心理的ストレス、対人関係、生活環境、睡眠不足などが、自律神経、内分泌系、免疫系、行動習慣を介して症状の感じ方や病状に影響することがあります。ただし、病気の原因をストレスだけで説明することはできません。遺伝的素因、感染、アレルギー、生活習慣、身体疾患そのものなど、複数の要因が関与します。
治療
身体疾患に対する標準的治療を優先しつつ、睡眠、食事、運動、飲酒・喫煙、服薬状況などを整えます。そのうえで、ストレス対処、リラクゼーション、認知行動療法、心理教育、必要に応じた家族・職場との環境調整を組み合わせます。不安症やうつ病などの併存症がある場合は、その診断に基づき精神療法や薬物療法を行います。抗不安薬・抗うつ薬は一部の症状や併存症に役立つことがありますが、すべての心身症に一律に使用するものではありません。複数の診療科が連携し、身体面と心理社会面の両方を継続して評価します。
関連する病気
この病気に関連する病気
過敏性腸症候群
かびんせいちょうしょうこうぐん
腹痛または腹部不快感と、下痢、便秘、あるいは両者を交互に繰り返す便通異常が続く一方、検査で潰瘍・がん・炎症などの明らかな器質的病気が認められない病気です。通勤・通学、会議、仕事中などに急な腹痛や便意が
機能性ディスペプシア
きのうせいでぃすぺぷしあ
機能性ディスペプシア(FD)は、内視鏡などで症状を十分に説明できる器質的疾患が見つからないにもかかわらず、食後膨満感、早期満腹感、心窩部痛、心窩部灼熱感などが続く病態です。Rome IV基準では、これ
緊張型頭痛
きんちょうがたずつう
首筋や肩のこりを伴い、両側のこめかみから後頭部を中心に、圧迫されるような、締め付けられるような鈍い痛みが出ます。帽子をかぶったような圧迫感(被帽感)を訴えることがあります。片頭痛と異なり、通常は歩行な