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とくはつせいはいせんいしょう

特発性肺線維症

症状と特徴

原因不明の慢性進行性線維化性肺疾患で、乾いたせき、労作時の息切れ、呼吸困難が代表的です。ばち指がみられることがあり、進行すると肺活量と拡散能が低下し、低酸素血症を生じます。高分解能CTでは、肺の下部・背側優位の網状影、牽引性気管支拡張、蜂巣肺など、通常型間質性肺炎(UIP)パターンがみられることがあります。いったん生じた線維化を完全に元に戻す治療は現在も確立していません。急性増悪により短期間で呼吸状態が悪化することがあります。

原因

明確な単一原因は不明です。加齢、男性、喫煙歴、遺伝的素因、胃食道逆流・微小誤嚥、環境曝露などが発症や進行に関係すると考えられていますが、これらが直接の原因と確定できるわけではありません。

治療

線維化の進行を抑える目的で、抗線維化薬のピルフェニドンまたはニンテダニブが用いられます。これらは進行速度を低下させる効果が期待されますが、失われた肺機能を回復させる薬ではありません。特発性肺線維症に対して、副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬を長期に併用する治療は通常推奨されません。低酸素血症には酸素療法、息切れや体力低下には呼吸リハビリテーション、栄養・心理面を含む支持療法を行います。病状が進行する場合は早めに肺移植の適応評価を検討します。禁煙、インフルエンザ・肺炎球菌・COVID-19ワクチンなどによる感染予防、手洗い、体調悪化時の早期受診が重要です。急性増悪時には入院して酸素・呼吸管理を行い、ステロイド大量投与が行われることがありますが、治療効果は確実ではありません。

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