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いちじせいネフローゼしょうこうぐん

一次性ネフローゼ症候群

症状と特徴

一次性ネフローゼ症候群では、たんぱく尿、低アルブミン血症、むくみ、脂質異常症がみられます。主な病理型には、微小変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症、一次性巣状分節性糸球体硬化症、膜性増殖性糸球体腎炎の病理像を示す疾患群などがあります。膜性腎症は成人、とくに中高年に多く、無症候性のたんぱく尿からネフローゼ症候群まで幅があります。巣状分節性糸球体硬化症では、ネフローゼ症候群、血尿、高血圧、腎機能低下を伴うことがあり、進行する例があります。膜性増殖性糸球体腎炎では、たんぱく尿、血尿、高血圧、腎機能低下を伴うことがあります。

原因

一次性とは、全身疾患、感染症、薬剤、悪性腫瘍などの明らかな二次性原因が見つからない糸球体疾患を指します。膜性腎症では、PLA2Rなどの糸球体足細胞関連抗原に対する自己抗体が関与する例が多くあります。一方、膜性腎症様の病変を認めても、B型・C型肝炎、全身性エリテマトーデス、悪性腫瘍、薬剤などの二次性原因がある場合は二次性として扱います。膜性増殖性糸球体腎炎は現在、免疫複合体介在性または補体介在性の病態として評価され、感染症、自己免疫疾患、単クローン性免疫グロブリン異常などの原因検索が重要です。

治療

全ての病理型で、塩分制限、血圧・脂質管理、ACE阻害薬またはARBによるたんぱく尿低減、利尿薬による浮腫管理などの支持療法を行います。膜性腎症は自然寛解することもありますが、たんぱく尿、血清アルブミン、腎機能、抗PLA2R抗体、血栓リスクなどから進行リスクを評価します。中等度から高リスクでは、リツキシマブ、カルシニューリン阻害薬、またはシクロホスファミドとステロイドを組み合わせる治療などが選択されます。一次性巣状分節性糸球体硬化症では、支持療法に加え、適応があれば高用量ステロイドまたはカルシニューリン阻害薬を用います。膜性増殖性糸球体腎炎は原因・補体異常の型に応じた治療が必要で、ステロイドや免疫抑制薬を一律に用いるのではなく、原因疾患の治療を優先します。

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