じょうだいじょうみゃくしょうこうぐん
上大静脈症候群
症状と特徴
上大静脈が狭窄または閉塞し、頭部・頸部・上肢から心臓へ戻る静脈血がうっ滞する状態です。顔面、頸部、上肢のむくみや腫れ、頸部・胸部の静脈の怒張、顔面の赤み・チアノーゼ、頭重感、頭痛、めまい、咳、息切れなどがみられます。進行が速い場合や、脳浮腫・喉頭浮腫を伴う場合には、意識障害や気道閉塞を起こしうる緊急状態です。診断には造影CTが重要で、必要に応じて超音波検査、静脈造影、原因腫瘍の検査を行います。
原因
治療
呼吸困難や意識障害がある場合は緊急対応を要します。上半身を起こして安静にし、酸素投与などの支持療法を行います。原因が悪性腫瘍であれば、病理診断を可能な限り行ったうえで、化学療法、放射線治療、分子標的治療、免疫療法などを原因疾患に応じて選択します。症状が強い場合や早期の血流改善が必要な場合には、血管内ステント留置が広く用いられます。血栓が原因・合併している場合は、状況により抗凝固療法、カテーテル血栓溶解療法、血栓除去術を行います。外科的バイパス術は一部の症例で検討されます。
関連する病気
この病気に関連する病気
肺がん
はいがん
主な症状は、長引く咳、痰、血痰、息切れ、胸痛・背部痛、声のかすれ、発熱、体重減少などです。ただし、早期には無症状で、検診や他疾患の画像検査で偶然発見されることもあります。肺門部に近い中枢型のがんでは咳
悪性リンパ腫
あくせいりんぱしゅ
リンパ球ががん化して、リンパ節やリンパ節以外の臓器に腫瘍をつくる血液のがんです。首、わきの下、足の付け根などに、通常は痛みを伴わないリンパ節の腫れがみられます。進行すると、発熱、原因不明の体重減少、寝
縦隔腫瘍
じゅうかくしゅよう
早期は無症状で、健康診断の胸部画像検査などで偶然発見されることがあります。腫瘍が大きくなったり周囲の臓器を圧迫・浸潤したりすると、胸痛、咳、息切れ、呼吸困難、声のかすれ、嚥下困難、顔面や上肢のむくみな
縦隔炎
じゅうかくえん
発熱、悪寒、胸痛、背部痛、息苦しさ、嚥下痛・嚥下困難、頻脈、全身倦怠感などがみられます。進行すると血圧低下、意識障害、呼吸不全、敗血症に至り、生命に関わることがあります。頸部の感染が胸部へ広がる下行性
胸部大動脈瘤
きょうぶだいどうみゃくりゅう
横隔膜より上の胸部大動脈にできる動脈瘤です。発生部位により上行大動脈瘤、弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤に分けられます。多くは無症状で、健康診断の胸部X線、CTなどで偶然見つかります。 瘤