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べーちぇっとびょう

ベーチェット病

症状と特徴

口腔内の再発性アフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、眼の炎症、皮膚症状を主な特徴とする慢性の炎症性疾患です。口内炎は唇の内側や舌の縁などに生じ、強い痛みを伴うことがあります。皮膚では、毛嚢炎様の発疹、結節性紅斑、注射針の跡が赤く腫れる針反応などがみられます。眼ではぶどう膜炎、網膜血管炎などを起こし、再発を繰り返すと視力障害の原因になります。関節炎もみられます。血管病変による静脈血栓症や動脈瘤、腸管潰瘍を起こす腸管ベーチェット、中枢神経病変を起こす神経ベーチェットなどの重症病変を伴うことがあります。発症は若年~中年の成人に多く、一般に男性では眼・血管病変などが重症化しやすい傾向があります。

原因

原因は完全には解明されていません。遺伝的素因としてHLA-B51との関連が知られ、これに感染、腸内細菌叢、環境要因などが複合して、免疫系の過剰な炎症反応を起こすと考えられています。人から人へ直接うつる病気ではありません。

治療

治療は病変の部位と重症度に応じて行います。口腔・外陰部潰瘍、皮膚症状、関節症状には、局所ステロイド薬、コルヒチン、非ステロイド性抗炎症薬などが用いられます。難治性の粘膜・皮膚症状ではアプレミラストが選択されることがあります。眼病変、神経病変、血管病変、重症の腸管病変では、全身性ステロイド薬に加え、アザチオプリン、シクロスポリン、メトトレキサートなどの免疫抑制薬、または抗TNF薬などの生物学的製剤を用いることがあります。特に眼病変では早期の専門的治療が視機能の予後に重要です。血栓症では炎症を抑える治療が中心であり、抗凝固薬の使用は動脈瘤の有無や出血リスクを評価して個別に判断されます。

関連する病気

この病気を参照している病気

ぶどう膜炎

ぶどうまくえん

虹彩、毛様体、脈絡膜に炎症が起こる病気の総称です。前部ぶどう膜炎では充血、眼痛、まぶしさ、かすみが多く、後部ぶどう膜炎では飛蚊症、視野のかすみ、視力低下が目立つことがあります。慢性化または再発により、

硝子体混濁

しょうしたいこんだく

本来透明な硝子体に、炎症細胞、出血、変性物質などによる濁りが生じた状態です。飛蚊症、霧がかかったように見える霧視、かすみ、視力低下が起こります。急な飛蚊症の増加、視力低下、眼痛、充血、まぶしさを伴う場

アフタ性口内炎

あふたせいこうないえん

唇や頬の内側、舌、歯肉などに、周囲が赤く中央が白色~黄白色の円形または楕円形の浅い潰瘍(アフタ)ができます。痛みや灼熱感があり、食事でしみます。通常、個々の病変はおよそ7~14日で治癒しますが、繰り返

食道潰瘍

しょくどうかいよう

食道粘膜の傷害が深くなり、粘膜がえぐれた状態です。食後の胸部つかえ感、胸焼け、胸痛、嚥下痛、嚥下困難がみられます。進行すると出血、穿孔、食道狭窄を起こすことがあります。

裂肛(切れ痔)

れっこう(きれじ)

歯状線より下の肛門出口に近い部分にできる裂創(皮膚・粘膜の裂け目)や潰瘍です。排便時から排便後にかけて強い痛みが生じ、少量の鮮血が便やトイレットペーパーに付くことがあります。痛みにより肛門括約筋が緊張

結節性紅斑

けっせつせいこうはん

主に両側のすねに、赤く熱感があり、押すと痛いしこりが複数生じます。太ももなどに出ることもあります。時間とともに色調が紫色から褐色・黄褐色へ変化し、通常は瘢痕を残さず数週間から2か月程度で軽快することが

外陰潰瘍

がいいんかいよう

外陰部にびらんや潰瘍ができ、かゆみ、腫れ、痛み、排尿時痛、歩行時痛、性交時痛を伴うことがあります。性器ヘルペスでは、水疱から浅い潰瘍へ進み、強い痛み、鼠径部リンパ節の腫れ、発熱、全身倦怠感を伴うことが