karada.me karada.me

らんかんえん

卵管炎

症状と特徴

急性では、悪寒、発熱、下腹部の強い痛み、吐き気・嘔吐、多量または異常なおりもの、性交痛、排便痛、排尿痛などがみられます。炎症が強いと、卵管に液体や膿がたまる卵管留水腫・卵管留膿腫、卵管・卵巣膿瘍、骨盤腹膜炎を生じることがあります。炎症による癒着や卵管障害は、不妊症や異所性妊娠のリスクを高めることがあります。慢性化・後遺症として、下腹部痛、腰痛、性交痛などが続くことがありますが、症状が軽い、または症状がないPIDもあります。

原因

多くは腟・子宮頸管から上行した感染によります。クラミジア・トラコマチス、淋菌のほか、腟内細菌や腸内細菌、嫌気性菌など複数の菌が関与することがあります。性感染症が原因となることが多く、コンドームの適切な使用、性感染症の検査と治療が予防に役立ちます。子宮内避妊具(IUD)・子宮内避妊システム(IUS)は、挿入後およそ3週間は感染リスクがわずかに上がる可能性がありますが、長期留置そのものがPIDの主な原因になるわけではありません。

治療

PIDとして、原因菌を想定した広域抗菌薬を早期に開始します。クラミジア、淋菌、嫌気性菌などをカバーする複数薬剤の併用が標準的で、治療内容は地域の耐性状況、重症度、妊娠の有無、検査結果により決めます。痛みには鎮痛薬を用います。高熱、嘔吐、膿瘍、妊娠、重症感染、内服治療への反応不良などでは入院し、点滴抗菌薬、画像検査、膿瘍の経皮的・経腟的ドレナージ、腹腔鏡・開腹手術が必要になることがあります。性感染症が疑われる場合はパートナーも検査・治療し、治療完了までは性交を避けます。

関連する病気

この病気を参照している病気