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たはつせいこうかしょう

多発性硬化症

症状と特徴

中枢神経(脳、脊髄、視神経)に複数の脱髄病変が生じる病気です。片目の視力低下や眼球運動時の痛みを伴う視神経炎、複視、眼振、手足のしびれ、感覚低下、筋力低下、動かしにくさ、ふらつき、歩行障害、疲労、排尿・排便障害、ろれつが回りにくい、飲み込みにくいなどが起こります。症状が再発と軽快を繰り返す型が多い一方、徐々に進行する型もあります。認知機能や気分に影響することもあります。

原因

免疫系が自分の中枢神経の髄鞘などを攻撃する自己免疫性の機序が中心と考えられています。遺伝的素因に加え、喫煙、低ビタミンD、肥満、EBウイルス感染など複数の環境因子との関連が研究されていますが、単一の原因で発症するわけではありません。

治療

再発時には高用量副腎皮質ステロイドを用い、重症例やステロイドへの反応が不十分な場合には血漿交換を検討します。再発や障害進行を抑えるため、病型・活動性・妊娠希望・感染リスクなどに応じて、インターフェロンβ、グラチラマー酢酸塩、S1P受容体調節薬、フマル酸系薬、抗CD20抗体薬などの疾患修飾薬を選択します。けい縮、痛み、疲労、排尿障害などへの対症療法、運動・作業療法などのリハビリテーション、禁煙、適切な運動と感染予防も重要です。

関連する病気

この病気を参照している病気

脱髄疾患

だつずいしっかん

神経線維を覆う髄鞘が傷害されることで、神経信号の伝達が妨げられる病気の総称です。病変の部位により、視力低下、複視、しびれ、感覚低下、脱力、歩行障害、ふらつき、ろれつが回らない、飲み込みにくい、排尿・排

三叉神経痛

さんさしんけいつう

冷たい水で顔を洗う、あくび、くしゃみ、化粧、ひげ剃り、会話、咀嚼、歯磨き、風が頬に当たるなどの軽い刺激をきっかけに、顔の片側にえぐられるような鋭い電撃痛が突然起こります。痛みは通常数秒から2分程度で、

眼筋麻痺

がんきんまひ

外眼筋そのもの、または外眼筋を動かす脳神経の障害により、眼球を十分に動かせなくなる状態です。最も代表的な症状は、両眼で見たときに物が二重に見える複視です。軽症では特定の方向を見たときだけ複視が現れます

眼筋麻痺による複視

がんきんまひによるふくし

眼球を動かす筋肉またはその神経が障害され、両眼で見ると一つのものが二つに見える両眼性複視が起こります。眼位のずれによる斜視を伴い、見る方向によって複視の程度が変化することがあります。片眼を閉じると複視

視神経炎

ししんけいえん

視覚情報を脳へ伝える視神経に炎症が起こる病気です。典型的には片眼の視力低下、視野中心部が暗く見える中心暗点、色があせて見える・左右で色の明るさが異なる症状、目を動かしたときの眼窩奥の痛みがみられます。

舌咽神経痛

ぜついんしんけいつう

舌の付け根、扁桃周囲、のどの奥、耳の奥などに、片側性で突然起こる、電気が走るような非常に強い痛みが特徴です。痛みは数秒から数分程度で、繰り返すことがあります。飲み込み、咀嚼、会話、咳、くしゃみ、あくび

神経因性膀胱

しんけいいんせいぼうこう

脳、脊髄、末梢神経などの障害により、膀胱に尿をためることや排尿を調整する機能が障害される状態です。尿意が分からない、尿が漏れる、頻尿、尿が出にくい、排尿できない、残尿が多いなど、障害部位によって症状は

脊髄炎

せきずいえん

脊髄のどこに炎症が起こるかによって症状は異なります。典型例では、背中や腹部に帯状のしびれ・感覚異常を感じ、その部位より下で感覚が鈍くなり、脚の脱力・麻痺、歩行障害、排尿・排便障害が現れます。頸髄が障害