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かんせつリウマチ

関節リウマチ

症状と特徴

関節の痛み、腫れ、熱感、動かしにくさが主な症状です。朝起きたときに手足の指などがこわばって動かしにくい「朝のこわばり」から始まることが多く、手指、手首、足趾、足首、ひじ、膝などの関節に、左右対称性に症状が現れる傾向があります。ただし、症状の出方には個人差があります。

炎症が持続して治療が不十分な場合、軟骨や骨が破壊され、関節の変形、可動域制限、関節の不安定性、拘縮を生じることがあります。手指では尺側偏位、スワンネック変形、ボタン穴変形などがみられることがあります。腱鞘炎によるばね指、腱断裂、足部変形などを伴うこともあります。

関節以外にも、全身倦怠感、微熱、食欲低下、体重減少などがみられることがあります。また、皮下のリウマトイド結節、シェーグレン症候群、間質性肺疾患、胸膜炎、心血管疾患、貧血、骨粗鬆症などを合併する場合があります。息切れ、乾いた咳、発熱、しびれや筋力低下などがある場合は、合併症も考慮して速やかに受診します。

原因

関節リウマチは、免疫系が自分自身の組織を攻撃する自己免疫疾患です。遺伝的素因に加え、喫煙、歯周病、環境因子、ホルモン因子などが発症に関与すると考えられていますが、単一の原因で起こる病気ではありません。

免疫の異常により、関節を包む滑膜に炎症が起こり、TNF、IL-6などの炎症性サイトカインが増加します。その結果、滑膜が増殖して軟骨や骨を破壊し、痛み、腫れ、変形につながります。リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体などの自己抗体がみられることがありますが、これらが陰性でも関節リウマチを否定はできません。

寒冷や湿度の変化で痛みやこわばりを自覚しやすくなる人はいますが、これらが関節リウマチそのものの原因となるわけではありません。

治療

治療の目標は、痛みを抑えるだけでなく、寛解または低い疾患活動性を達成・維持し、関節破壊、身体機能低下、合併症を防ぐことです。早期からリウマチ専門医のもとで治療を開始し、定期的に病勢を評価して治療を調整する「目標達成に向けた治療(treat-to-target)」が基本です。

薬物療法の中心は、メトトレキサート(MTX)を第一選択とする従来型合成DMARDです。体質、妊娠希望、肝機能・腎機能、肺疾患などによりMTXが使えない場合や効果が不十分な場合には、サラゾスルファピリジン、レフルノミド、ブシラミン、タクロリムスなどを含むDMARDの調整が検討されます。MTX使用中は、血液検査、肝機能、腎機能、感染症などを定期的に確認します。妊娠中・妊娠を予定している場合などには使用できない薬があるため、必ず事前に主治医へ相談します。

従来型DMARDで十分な効果が得られない場合には、TNF阻害薬、IL-6阻害薬、T細胞共刺激調節薬などの生物学的DMARD、またはJAK阻害薬などの標的型合成DMARDが用いられます。これらの薬剤では結核、B型肝炎、帯状疱疹などを含む感染症のリスク評価と、治療中の慎重な経過観察が必要です。JAK阻害薬は、患者の年齢、喫煙歴、心血管疾患、血栓症、悪性腫瘍などのリスクも考慮して選択されます。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は痛みや腫れを和らげますが、関節破壊の進行を抑える薬ではありません。胃腸障害、腎機能障害、心血管リスクなどに注意して使用します。ステロイド薬は、治療開始時や増悪時の短期間の補助療法として用いられることがありますが、感染症、骨粗鬆症糖尿病、高血圧などの副作用があるため、可能な限り少量・短期間とし、自己判断で増減・中止しません。

運動療法、作業療法、関節保護、装具、適切な休養などのリハビリテーションも重要です。炎症が強い時期には関節に過度な負担をかけず、病状に応じて筋力維持や可動域維持の運動を行います。禁煙、歯周病の管理、骨粗鬆症予防、ワクチン接種の確認も勧められます。

薬物療法でも強い痛み、著しい変形、不安定性、神経圧迫などが残る場合には、滑膜切除、腱修復、関節形成、関節固定、人工関節置換術などの手術を検討します。

診断は、症状、診察所見、血液検査(CRP、赤沈、RF、抗CCP抗体など)、超音波検査、X線検査、必要に応じてMRIなどを組み合わせて行います。1987年のアメリカリウマチ学会分類基準は現在の診断の決定基準ではなく、早期例も含めた評価には2010年ACR/EULAR分類基準などが参考にされます。分類基準だけで自己判断せず、専門医が他の病気を除外して総合的に診断します。

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