とうにょうびょう
糖尿病
症状と特徴
慢性的な高血糖は、網膜症、腎症、神経障害を引き起こしうるほか、心筋梗塞、脳卒中、末梢動脈疾患などの動脈硬化性疾患のリスクを高めます。足の潰瘍・壊疽は、神経障害、血流障害、感染が重なって生じることがあり、重症では切断が必要になる場合があります。早期発見と継続的な治療、眼・腎臓・足の定期的な評価が重要です。
原因
1型糖尿病では、多くは自己免疫などによりβ細胞が破壊され、インスリンが著しく不足します。小児・若年者に多い傾向はありますが、成人を含むあらゆる年齢で発症します。2型糖尿病では、遺伝的素因に、過体重・内臓脂肪の増加、身体活動不足、食生活、加齢、睡眠不足、ストレスなどが関与し、インスリン抵抗性とインスリン分泌の低下が重なって発症します。ただし、2型糖尿病を本人の生活習慣だけが原因であるかのように捉えることは適切ではありません。
このほか、単一遺伝子異常、膵疾患、内分泌疾患、薬剤などによる糖尿病、妊娠中に初めて発見された糖代謝異常である妊娠糖尿病があります。
治療
食事療法では、極端な一律の制限ではなく、適正な総エネルギー量と栄養バランスを基本に、主食を含む炭水化物の量と質、野菜・食物繊維、たんぱく質、脂質、食塩、飲酒量などを個別に調整します。体重管理が必要な2型糖尿病では、持続可能な減量が血糖改善に有効です。カーボカウントは、特にインスリンを使用する人で食事中の炭水化物量に合わせてインスリン量を調整する方法として用いられますが、医療者・管理栄養士の指導のもとで行います。
運動療法は、2型糖尿病においてインスリン感受性の改善、体重管理、心血管リスク低下に役立ちます。一般には有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせ、座位時間を減らすことが勧められます。ただし、増殖網膜症、重い腎障害、足潰瘍、重度の神経障害、心疾患がある場合や、インスリン・一部の血糖降下薬を使用している場合は、運動内容や低血糖対策について事前に医師へ相談します。
薬物療法には、メトホルミン、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬またはGIP/GLP-1受容体作動薬、スルホニル尿素薬、チアゾリジン薬、インスリン製剤などがあります。心不全、慢性腎臓病、動脈硬化性心血管疾患がある、またはリスクが高い2型糖尿病では、血糖値だけでなく心臓・腎臓への効果も考慮してSGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬等を選択することがあります。1型糖尿病では、原則として生涯にわたるインスリン治療が必要です。自己測定血糖や持続血糖測定(CGM)を用いる場合もあります。
糖尿病の診断は、原則として空腹時血糖値126mg/dL以上、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、またはHbA1c 6.5%以上(NGSP値)などを用いて行います。典型的な高血糖症状や高血糖による急性代謝失調がない場合は、別の日に再検査して確認することが基本です。
関連する病気
この病気に関連する病気
こむら返り
こむらがえり
「こむら」はふくらはぎを指し、筋肉が突然けいれんして硬く収縮し、強い痛みが起こる状態です。ふくらはぎが最も多いものの、足の裏、足趾、太もも、首などにも起こります。数秒から数分でおさまることが多いですが
心筋梗塞
しんきんこうそく
強い胸部圧迫感、締め付けられるような痛み、胸の重苦しさが通常20分から30分以上持続します。痛みは前胸部だけでなく、胸全体、首、あご、背中、左腕・両腕、肩、上腹部に現れることがあります。冷や汗、吐き気
脳卒中
のうそっちゅう
脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳内の血管が破れる脳出血、脳動脈瘤などの破裂によるくも膜下出血を含む脳血管疾患です。顔のゆがみ、片側の手足や顔の麻痺・しびれ、言葉が出ない・ろれつが回らない、急な視野
妊娠糖尿病
にんしんとうにょうびょう
妊娠中に初めて認められた高血糖の状態です。自覚症状がないことも多く、妊婦健診の血糖検査で見つかります。血糖が高い状態が続くと、妊娠高血圧症候群、羊水過多、早産、帝王切開の可能性が高まることがあります。
心不全
しんふぜん
心不全は単一の病名ではなく、心臓のポンプ機能や拡張機能の異常により、全身が必要とする血液を十分に送り出せない、または心臓に血液がうっ滞する臨床症候群です。左心不全では息切れ、起坐呼吸、夜間の呼吸困難、
この病気を参照している病気
脳卒中
のうそっちゅう
脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳内の血管が破れる脳出血、脳動脈瘤などの破裂によるくも膜下出血を含む脳血管疾患です。顔のゆがみ、片側の手足や顔の麻痺・しびれ、言葉が出ない・ろれつが回らない、急な視野
脳梗塞
のうこうそく
脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳組織への血流が途絶えて起こります。主な症状は、突然の片側の顔・手足の麻痺やしびれ、ろれつが回らない、言葉が理解できない・出ない、視野障害、ふらつき、意識障害などです。 動
脳卒中後遺症
のうそっちゅうこういしょう
脳卒中後には、片麻痺、しびれ、歩行障害、手の使いにくさ、失語症、ろれつ障害、嚥下障害、視野障害などが残ることがあります。また、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、感情失禁、意欲低下、抑うつ、不眠、せん妄
一過性脳虚血発作(TIA)
いっかせいのうきょけつほっさ
片側の顔や手足のしびれ・脱力・麻痺、ろれつ障害、言葉が出ない・理解できない、片目が見えにくい、視野の一部が欠ける、ふらつきなど、脳梗塞と同様の局所神経症状が一時的に起こります。多くは数分から1時間以内
無症候性脳梗塞
むしょうこうせいのうこうそく
脳梗塞を示す画像上の病変があっても、明らかな脳卒中症状を自覚しない状態です。MRIで偶然見つかることが多く、加齢とともに増えます。ただし、軽い歩行障害、認知機能低下、気分の変化などとの関連がみられるこ
認知症
にんちしょう
認知症は、いったん発達した認知機能が脳の病気などによって低下し、日常生活や社会生活に支障が生じる状態です。加齢による軽い物忘れとは異なり、経験した出来事自体を忘れる、新しいことを覚えにくい、同じ質問を
脳血管性認知症
のうけっかんせいにんちしょう
記憶障害、注意力・判断力・計画力の低下、時間や場所の見当識障害、感情の不安定さ、意欲低下などがみられます。症状は脳梗塞や脳出血の後に急に悪化することも、脳の細い血管の障害により緩やかに進行することもあ
癤(面疔)
せつ(めんちょう)
毛包を中心に生じる、赤く痛みのあるしこりです。はじめは硬く、膿がたまると中心部が軟らかくなり、排膿すると軽快することがあります。複数の癤が集まって大きく深い炎症となることもあります。
眼筋麻痺
がんきんまひ
外眼筋そのもの、または外眼筋を動かす脳神経の障害により、眼球を十分に動かせなくなる状態です。最も代表的な症状は、両眼で見たときに物が二重に見える複視です。軽症では特定の方向を見たときだけ複視が現れます
眼精疲労
がんせいひろう
目の痛み、重さ、乾燥感、かすみ、充血、まぶたのけいれん、焦点が合いにくい感じなどのほか、頭痛、目の周囲の圧迫感、肩こり、首こり、めまい、吐き気などを伴うことがあります。ただし、下痢や便秘などは眼精疲労
表層角膜炎
ひょうそうかくまくえん
角膜表面の上皮に傷や炎症が生じた状態です。角膜は感覚神経が豊富なため、強い眼痛、異物感、充血、涙目、まぶしさ、目を開けにくいといった症状が現れます。一時的にかすみや視力低下を伴うこともあります。
眼底出血
がんていしゅっけつ
網膜や硝子体など、眼底の組織に出血が起きた状態です。結膜(白目)が赤くなる結膜下出血とは異なります。出血の部位や量によって症状は異なり、自覚症状がないこともあります。ものが見えにくい、かすむ、飛蚊症、
糖尿病網膜症
とうにょうびょうもうまくしょう
糖尿病腎症、糖尿病神経障害とともに代表的な糖尿病の細小血管合併症です。初期から中等度の非増殖糖尿病網膜症では自覚症状がないことが多く、毛細血管瘤、点状・斑状出血、網膜浮腫、白斑などがみられます。進行し
腎性網膜症
じんせいもうまくしょう
腎疾患に関連して網膜に血管障害が生じる状態です。腎機能低下に伴う高血圧や体液異常を背景として、網膜動脈の狭細化、網膜出血、綿花様白斑、硬性白斑、網膜浮腫などがみられることがあります。重症例では視力低下
網膜動脈硬化症
もうまくどうみゃくこうかしょう
網膜動脈硬化症は、眼底で観察される網膜動脈の硬化性変化です。自覚症状がないことが多く、視力低下を起こさない場合も少なくありません。ただし、著しい高血圧性網膜症、網膜動静脈交叉部の変化、網膜動脈・静脈閉
眼筋麻痺による複視
がんきんまひによるふくし
眼球を動かす筋肉またはその神経が障害され、両眼で見ると一つのものが二つに見える両眼性複視が起こります。眼位のずれによる斜視を伴い、見る方向によって複視の程度が変化することがあります。片眼を閉じると複視
網膜中心静脈閉塞症
もうまくちゅうしんじょうみゃくへいそくしょう
網膜から血液を戻す網膜中心静脈、またはその枝が閉塞し、網膜に出血やむくみが生じる病気です。閉塞部位や程度によって、網膜静脈分枝閉塞症と網膜中心静脈閉塞症に分けられます。軽い枝の閉塞では自覚症状がないこ
網膜中心動脈閉塞症
もうまくちゅうしんどうみゃくへいそくしょう
網膜に血液と酸素を送る網膜中心動脈が閉塞し、突然、通常は片眼の視力が著しく低下する、または視野が真っ暗になる病気です。多くは痛みを伴いません。発症前に、一時的に片眼が暗くなる・見えなくなる症状(一過性
白内障
はくないしょう
人の目をカメラにたとえると、水晶体はカメラのレンズに相当します。白内障は水晶体が濁って光が通りにくくなり、視力が低下する病気です。初期には、目の前の人がかすんで見える、まぶしくて明るい場所で見えにくい
虚血性視神経症
きょけつせいししんけいしょう
視神経への血流が急に低下して起こる視神経障害です。多くは片眼に、痛みを伴わない急な視力低下や視野欠損として発症します。視力は低下したまま残ることがあり、反対側の眼にも発症する場合があります。非動脈炎性
眼窩蜂巣炎(蜂窩織炎)
がんかほうかしきえん
眼窩内の組織に感染性炎症が起こる重症の病気です。まぶた・結膜の強い腫れと充血、眼球突出、眼球運動時の痛み、眼球運動障害、複視、視力低下、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気などがみられます。視力低下、色覚低下、
外耳道炎
がいじどうえん
外耳道は耳の入口から鼓膜の外側までの通路です。外耳道全体に炎症が起こるものをびまん性外耳道炎、限られた範囲に起こるものを限局性外耳道炎といいます。耳の痛み、かゆみ、灼熱感、耳だれ、耳が詰まった感じ、耳
老人性難聴
ろうじんせいなんちょう
加齢に伴い聞こえが低下する状態で、一般には高音域から聞こえにくくなります。音は聞こえても言葉の内容が分かりにくい、雑音のある場所で会話が聞き取りにくい、聞き返しが増えるなどが特徴です。多くは両側性で比
鼻癤
びせつ
鼻の入口付近の毛包・皮脂腺に炎症が起こり、赤い腫れ、圧痛、時に膿のたまりを生じます。鼻を触ると悪化しやすく、腫れや痛みが強くなることがあります。
舌炎
ぜつえん
舌炎では、舌の赤み、腫れ、痛み、灼熱感、舌苔、口臭などがみられます。カタル性舌炎では広範な発赤・腫脹、アフタ性病変では限局した痛い潰瘍、深部の感染では舌の強い腫れや痛みが起こり得ます。正中菱形舌炎では
口腔異常感症
こうくういじょうかんしょう
明らかな粘膜病変や検査異常がないにもかかわらず、口の中の違和感、ねばつき、異物感、ざらつき、味の異常、乾燥感、痛みなどを持続的に感じる状態です。舌痛症や口腔乾燥感を伴うことがあります。まず、感染症、歯
舌痛症
ぜっつうしょう
舌の先端や縁を中心に、やけどをしたようなヒリヒリ感、しみる痛み、灼熱感を感じます。見た目に明らかな異常がないことも多く、痛みは日中に増し、食事中や睡眠中には軽くなる傾向がありますが、個人差があります。
口腔乾燥症
こうくうかんそうしょう
唾液分泌の低下または口腔乾燥感により、口が乾く、ねばつく、話しにくい、食べ物を噛んだり飲み込んだりしにくい、義歯が安定しない、舌がひび割れて痛むなどの症状が現れます。進行すると、口腔粘膜の発赤、口角炎
口角炎
こうかくえん
口角(唇の両端)に、赤み、ただれ、ひび割れ、かさぶた、痛みが生じます。口を開けにくくなることもあります。深い亀裂や潰瘍を伴うことがあります。
口腔カンジダ症(鵞口瘡)
こうくうかんじだしょう(がこうそう)
舌、頬の内側、口蓋、唇の粘膜などに、乳白色から灰白色の苔状の付着物がみられます。こすると取れることがありますが、下の粘膜は赤くなったり出血したりすることがあります。痛み、ヒリヒリ感、味覚の変化、口角炎
口臭
こうしゅう
実際に口から不快なにおいが発生する場合と、においがない、または周囲には気にならない程度であっても、本人が強く口臭を気にする場合があります。起床時、空腹時、緊張時などに一時的に強くなる生理的口臭と、持続
味覚障害
みかくしょうがい
味を感じにくい、味がしない、特定の味だけが弱い、実際とは異なる味に感じる、何も食べていないのに味を感じる、食べ物をまずく感じるなどの症状があります。味覚そのものの障害に加え、嗅覚低下によって食べ物の風
歯の補綴法
はのほてつほう
歯や顎の欠損を放置すると、見た目だけでなく、噛む力の低下、発音や食事のしにくさ、隣接する歯の移動、噛み合わせの変化、残存歯への負担増加などが起こることがあります。歯周病がある場合は、欠損部周囲や残って
歯肉炎
しにくえん
一般的なプラーク性歯肉炎では、歯肉の赤み、腫れ、歯みがき時やフロス使用時の出血、口臭がみられます。通常、強い痛みは目立ちません。慢性化すると歯肉が赤紫色に腫れることがあります。歯肉炎の段階では、適切な
歯周病(歯槽膿漏)
ししゅうびょう(しそうのうろう)
歯肉、歯根膜、歯槽骨などの歯周組織に起こる炎症性疾患です。初期には自覚症状が乏しいことが多く、炎症が強くなる時期と比較的落ち着く時期を繰り返しながら進行することがあります。 歯と歯肉の間の溝・すき間
急性喉頭蓋炎
きゅうせいこうとうがいえん
発熱、のどの違和感、のどの痛みなどで始まり、数時間から半日程度で強い嚥下痛、唾液を飲み込めない状態、よだれ、発声しにくさ、吸気時の喘鳴、呼吸困難へ急速に進行することがあります。重症化すると気道閉塞・窒
睡眠時無呼吸症候群
すいみんじむこきゅうしょうこうぐん
睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなることで、睡眠が分断され、日中の強い眠気、熟睡感の欠如、疲れやすさ、集中力・記憶力の低下、起床時の頭痛などが起こります。大きないびき、いびきが途中で止まり、あえぐよう
肺結核
はいけっかく
代表的な症状は、2週間以上続く咳、痰、発熱、寝汗、倦怠感、食欲低下、体重減少です。血痰や喀血がみられることもあります。症状が軽い、またはほとんどないまま、健康診断などの胸部X線検査で異常が見つかること
コクシジオイデス症
こくしじおいですしょう
多くは無症状または軽症です。咳、痰、発熱、悪寒、胸痛、息切れ、だるさなど、かぜや肺炎に似た症状が現れます。発疹、結節性紅斑、結膜炎、関節痛・関節炎を伴うことがあります。まれに肺の病変が慢性化・空洞化し
ウイルス性肺炎
ういるすせいはいえん
のどの痛み、鼻水、乾いた咳、発熱、倦怠感、息切れなどがみられます。重症化すると呼吸困難、低酸素血症、チアノーゼ、急性呼吸不全を起こすことがあります。インフルエンザでは高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、強い倦
過換気症候群
かかんきしょうこうぐん
発作的に呼吸が速く深くなり、息が吸えない感じ、胸部圧迫感、動悸、めまい、ふらつき、手足や口の周りのしびれ、手足のこわばり・けいれん様症状が現れることがあります。不安や恐怖が症状を増幅し、さらに過換気が
虚血性心疾患
きょけつせいしんしっかん
虚血性心疾患は、心筋へ血液を送る冠動脈の狭窄または閉塞により、心筋への酸素供給が不足する病気の総称です。狭心症や心筋梗塞などを含みます。胸部の圧迫感、締め付け感、痛み、息切れ、動悸、冷や汗、吐き気など
狭心症
きょうしんしょう
胸の中央から左胸にかけての圧迫感、締め付けられる感じ、重苦しさ、痛みが典型的です。痛みは左肩・腕、首、あご、背中、みぞおちへ広がることがあります。労作性狭心症では運動、坂道・階段、寒冷、精神的緊張、食
労作性狭心症
ろうさせいきょうしんしょう
階段の上り下り、走る、早足で歩く、重い物を持つなど、運動や身体的負荷をかけたときに胸部の圧迫感、締め付けられる痛み、胸の重苦しさが起こります。痛みが首、あご、肩、腕、背中、みぞおちに広がることもありま
急性冠症候群
きゅうせいかんしょうこうぐん
急性冠症候群(ACS)は、冠動脈の血流が急激に悪化する病態の総称で、不安定狭心症、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)などを含みます。胸部の圧迫感・締め付けられる痛み
心筋梗塞
しんきんこうそく
強い胸部圧迫感、締め付けられるような痛み、胸の重苦しさが通常20分から30分以上持続します。痛みは前胸部だけでなく、胸全体、首、あご、背中、左腕・両腕、肩、上腹部に現れることがあります。冷や汗、吐き気
無症候性心筋虚血
むしょうこうせいしんきんきょけつ
心筋が虚血状態になっていても、胸痛、胸部圧迫感、息切れなどの自覚症状がない、または乏しい状態です。健診の心電図、運動負荷試験、心エコー、冠動脈CT、他疾患の検査などで偶然発見されることがあります。高齢
心房細動
しんぼうさいどう
心房内で多数の無秩序な電気興奮が起こり、脈が不規則になる不整脈です。動悸、息切れ、疲れやすさ、胸部不快感、めまいなどがみられますが、無症状のこともあります。心房が有効に収縮しないため、左心耳を中心に血
心肥大
しんひだい
心肥大は、主に心室の心筋が厚くなる心筋肥大を指すことが多く、高血圧や弁膜症などに対して心臓が負荷に適応した結果として起こります。心臓全体が大きく見える心拡大とは必ずしも同じ意味ではありません。初期には
慢性心不全
まんせいしんふぜん
心機能の低下または心臓の拡張障害が長期に続く状態です。左心不全では労作時息切れ、呼吸困難、起坐呼吸、夜間の咳や喘鳴、動悸がみられます。右心不全では全身の静脈うっ血により下腿浮腫、体重増加、腹部膨満、食
心臓突然死
しんぞうとつぜんし
心臓突然死は、予期しない心臓の原因による急激な死亡を指します。定義には研究・統計上の差がありますが、目撃された場合には症状出現からおおむね1時間以内の死亡として扱われることがあります。多くは心室細動や
胸部大動脈瘤
きょうぶだいどうみゃくりゅう
横隔膜より上の胸部大動脈にできる動脈瘤です。発生部位により上行大動脈瘤、弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤に分けられます。多くは無症状で、健康診断の胸部X線、CTなどで偶然見つかります。 瘤
五十肩
ごじゅうかた
五十肩は、一般に中年以降に起こる肩関節周囲の痛みと可動域制限を指す通称です。狭義には、肩関節包の炎症・拘縮を伴う凍結肩(癒着性関節包炎)が代表的です。腕を上げる、手を背中に回す、衣服を着替えるなどの動
坐骨神経痛
ざこつしんけいつう
坐骨神経の走行に沿って、臀部、太ももの後面、ふくらはぎ、足部にかけて、片側優位の痛み、しびれ、電気が走るような痛み、感覚低下が現れます。腰を曲げる、咳やくしゃみなどで悪化することがあります。重症では筋
化膿性脊椎炎
かのうせいせきついえん
脊椎の椎体や椎間板に細菌感染による化膿性炎症が起こる病気です。急激または徐々に強くなる腰痛・背部痛、体動時痛、脊椎をたたいたときの響くような痛み、発熱、だるさなどがみられます。ただし、高齢者や免疫機能
腎盂腎炎
じんうじんえん
主に細菌感染によって腎盂・腎杯と腎実質に炎症が起こる病気です。急性腎盂腎炎では、38℃以上の発熱、悪寒、強いだるさ、側腹部・腰背部の痛み、肋骨脊柱角をたたいたときの痛み、吐き気・嘔吐がみられます。頻尿
腎周囲膿瘍
じんしゅういのうよう
腎臓を覆う被膜の外側と周囲組織との間(腎周囲腔)に膿がたまる病気です。発熱、悪寒、わき腹から腰背部の痛み、腎臓付近の圧痛、だるさ、食欲低下などがみられます。進行すると、触れてわかる腫瘤、体重減少、全身
腎膿瘍
じんのうよう
腎実質内に膿のかたまりができる病気です。高熱、悪寒や震え、わき腹・腰背部痛、肋骨脊柱角をたたいたときの痛み、倦怠感、吐き気などがみられます。多発する小膿瘍が融合して大きな膿瘍になることがあり、腎被膜の
腎周囲炎
じんしゅういえん
腎臓周囲の脂肪組織や筋膜に炎症・感染が及ぶ状態です。発熱、悪寒、わき腹から腰背部の痛み、腎臓付近の圧痛、倦怠感、食欲低下などがみられます。進行すると腎周囲に膿がたまる腎周囲膿瘍となり、敗血症を起こすこ
胃拡張(胃アトニー)
いかくちょう(いアトニー)
胃拡張は胃が異常に拡大して内容物やガスがたまった状態を指します。腹部膨満、みぞおちの張りや痛み、早期満腹感、食欲低下、吐き気、嘔吐などがみられます。重症の急性胃拡張では、胃壁の血流障害、壊死、穿孔、シ
腹部大動脈瘤
ふくぶだいどうみゃくりゅう
腹部大動脈が局所的に拡張してこぶ状になる病気です。多くは無症状で、健康診断、腹部超音波検査、CTなどで偶然発見されます。腹部の拍動するしこりとして気づくこともあります。大きくなると、腹痛、腰痛、背部痛
慢性ウイルス肝炎
まんせいういるすかんえん
B型またはC型肝炎ウイルスの持続感染により肝臓の炎症が6か月以上続く状態です。肝臓は「沈黙の臓器」とされ、初期には症状がないことが多く、倦怠感、食欲不振、微熱、上腹部不快感、黄疸がみられることもありま
慢性肝炎(B型・C型)
まんせいかんえん(びーがた・しーがた)
B型慢性肝炎、C型慢性肝炎ともに、初期には自覚症状がないか、あっても倦怠感、食欲低下など軽いことが多く、肝機能検査がほぼ基準範囲内の場合もあります。しかし肝臓では炎症や線維化が進行し、放置すると肝硬変
肝硬変
かんこうへん
肝硬変は、慢性的な肝障害により肝臓の線維化が進み、再生結節と呼ばれる結節が形成されて、肝臓の構造と機能が変化した状態です。肝臓内の血流が悪くなり、門脈圧亢進症や肝機能低下を起こします。 代償性肝硬変
アルコール性肝障害
あるこーるせいかんしょうがい
アルコール関連肝疾患(ALD)は、飲酒による肝障害の総称で、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝線維症・肝硬変、肝がんへ進展することがあります。脂肪肝の段階では自覚症状がないことが多く、健診でAST、ALT、
アルコール性脂肪肝
あるこーるせいしぼうかん
肝細胞に脂肪が過剰に蓄積した状態です。無症状で、健診の血液検査や腹部超音波検査で見つかることが多いですが、倦怠感、食欲低下、右上腹部の不快感などを伴うことがあります。飲酒を続けると、アルコール性肝炎、
アルコール性肝炎
あるこーるせいかんえん
長期の多量飲酒を背景に、肝細胞の炎症・壊死が急激に強まる病気です。黄疸、発熱、強い倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐、右上腹部痛、肝腫大などがみられます。重症例では腹水、腎障害、感染症、消化管出血、肝性脳症
脂肪肝
しぼうかん
脂肪肝は肝細胞に脂肪が蓄積した状態で、一般に肝細胞の5%以上に脂肪化がある状態を指します。多くは無症状で、健診の肝機能検査や腹部超音波検査で発見されます。原因により、アルコール関連脂肪肝、代謝機能障害
非アルコール性脂肪肝
ひあるこーるせいしぼうかん
従来「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」と呼ばれた病態は、2023年以降、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)という名称へ移行しつつあります。肝脂肪蓄積に加え、肥満、糖尿病、脂質異常症、
肝膿瘍
かんのうよう
肝臓内に膿がたまる病気で、膿瘍が1個の場合も複数の場合もあります。細菌による化膿性肝膿瘍と、赤痢アメーバによるアメーバ性肝膿瘍があります。日本では化膿性肝膿瘍が大半です。化膿性肝膿瘍では、発熱(しばし
ヘモクロマトーシス
へもくろまとーしす
体内に鉄が過剰に蓄積し、肝臓、心臓、膵臓、下垂体、皮膚、関節などが障害される病気です。初期には疲れやすさ、倦怠感、関節痛などのみのことがあります。進行すると肝腫大、肝線維症・肝硬変、肝細胞がん、皮膚の
胆石症
たんせきしょう
胆汁の成分が胆嚢や胆管内で結晶化してできる石を胆石といいます。胆嚢にあるものを胆嚢結石、胆管にあるものを総胆管結石などと呼びます。胆石があっても多くの人は無症状です。症状が出る場合は、右上腹部やみぞお
胆道ジスキネジー
たんどうジスキネジー
胆石などの明らかな器質的異常が確認されないにもかかわらず、右上腹部またはみぞおちの痛み、背部痛、吐き気、腹部膨満感などがみられる状態です。現在は主に、Rome IV基準に基づく機能性胆嚢障害(func
膵炎
すいえん
膵臓内で消化酵素が活性化され、膵臓自身や周囲組織に炎症・障害が起こる病気です。急性に発症する急性膵炎と、炎症・線維化が持続して膵機能が低下する慢性膵炎があります。
慢性膵炎
まんせいすいえん
膵臓の持続・反復する炎症により線維化が進み、膵液やインスリンなどをつくる機能が低下する病気です。腹痛、背部痛、食後の痛み、吐き気、体重減少、脂肪便や下痢などの消化吸収障害、糖尿病による口渇・多尿がみら
急性下痢
きゅうせいげり
急に始まり、通常は14日未満で経過する下痢です。腹痛、吐き気・嘔吐、発熱を伴うことがあります。多くは数日以内に改善しますが、血便や強い腹痛、高熱を伴う場合は細菌性腸炎などを考えます。
便秘
べんぴ
便が硬い、排便回数が少ない、強くいきまないと出ない、残便感がある、肛門の近くで便がつかえる感じがあるなどの状態です。一般に、週3回未満の排便、硬便、過度のいきみ、残便感、閉塞感、用手的介助の必要性など
非感染性腸炎
ひかんせんせいちょうえん
非感染性腸炎には、食物アレルギーに関連する腸炎、薬剤による腸炎、虚血性腸炎などがあります。食物アレルギーでは下痢、嘔吐、腹痛、じんましん、喘鳴などが起こり、重症ではアナフィラキシーとなります。薬剤性腸
虚血性大腸炎
きょけつせいだいちょうえん
大腸への血流が一時的または持続的に低下して、大腸粘膜に炎症や傷害が起こる病気です。比較的高齢者に多く、便秘傾向のある人にもみられます。突然の腹痛、便意、下痢、血便・下血が典型的です。多くは一過性型で、
放射線性腸炎
ほうしゃせんせいちょうえん
骨盤内のがんなどに対する放射線治療後に、主として小腸、直腸、大腸に炎症や血流障害が起こる病気です。照射中から照射終了後およそ3か月以内に起こる急性障害と、数か月から数年後に起こり得る晩期障害があります
腹壁瘢痕ヘルニア
ふくへきはんこんへるにあ
開腹手術や腹部外傷の傷跡付近で、腹壁のすき間から腹膜に包まれた腸管や脂肪組織が突出する状態です。傷跡のふくらみのほか、違和感、痛み、重だるさがみられます。大きいヘルニアでは腹部の見た目の変化、動作のし
肛門周囲膿瘍
こうもんしゅういのうよう
肛門または肛門周囲に痛み、腫れ、発赤、熱感が生じ、発熱を伴うことがあります。座れない、眠れないほどの強い痛みや高熱となることもあります。膿瘍が自然に破れて排膿されると、一時的に痛みや腫れが軽くなること
肛門瘙痒症
こうもんそうようしょう
肛門周囲にかゆみ、赤み、湿疹、ただれ、ひっかき傷などが起こる状態の総称です。夜間や就寝中にかゆみが強くなることがあります。掻くことにより皮膚の炎症が悪化し、さらにかゆみが強まる悪循環が生じます。
慢性腎炎症候群
まんせいじんえんしょうこうぐん
たんぱく尿や血尿が持続し、原因となる糸球体疾患により、むくみ、高血圧、腎機能低下を伴うことがあります。初期には自覚症状がほとんどなく、健診の尿検査で見つかることも少なくありません。進行すると慢性腎臓病
ネフローゼ症候群
ネフローゼしょうこうぐん
ネフローゼ症候群は、糸球体の障害により多量のたんぱく尿が出て、低アルブミン血症を来す病態です。一般に、1日3.5g以上のたんぱく尿と血清アルブミン低下を目安に診断されます。顔、まぶた、下肢、陰部などの
腎不全
じんふぜん
腎臓は血液をろ過し、老廃物や余分な水分・電解質を尿として排出する臓器です。腎機能が著しく低下して、体内の老廃物、水分、カリウム、酸などを十分に調節できなくなった状態を腎不全といいます。急激に腎機能が低
慢性腎不全
まんせいじんふぜん
慢性腎不全は、慢性腎臓病(CKD)が進行して腎機能低下が高度になり、老廃物、水分、電解質、酸塩基平衡を十分に保てなくなった状態です。初期には症状がないことも多く、進行すると夜間頻尿、むくみ、疲れやすさ
慢性腎臓病(CKD)
しーけーでぃー
慢性腎臓病(CKD)は単一の病名ではなく、腎臓の構造または機能の異常が3か月以上持続し、健康に影響する状態の総称です。診断の目安は、eGFR 60mL/分/1.73m²未満が3か月以上続く場合、または
腎移植とは
じんいしょく
腎移植は病気そのものではなく、末期腎不全に対する腎代替療法の一つです。提供された腎臓を移植することで、透析からの離脱または透析開始前の治療(先行的腎移植)が可能となる場合があります。ただし、移植後も拒
腎硬化症
じんこうかしょう
腎臓内の細小動脈に動脈硬化性の変化が起こり、腎臓への血流が低下して腎臓が萎縮し、腎機能が低下する病気です。長期間の高血圧に伴う良性腎硬化症では、数年から数十年かけて緩徐に進行します。初期には自覚症状が
神経性頻尿
しんけいせいひんにょう
「神経性頻尿」は現在、心因性頻尿、機能性頻尿などの語で説明されることがあります。明らかな器質的疾患が確認されないにもかかわらず、日中に頻回に排尿したくなる状態です。排尿量が少ないことが多く、不安や緊張
尿失禁
にょうしっきん
自分の意思に反して尿が漏れる状態です。主な型には、咳・くしゃみ・運動時に漏れる腹圧性尿失禁、急な強い尿意とともに漏れる切迫性尿失禁、膀胱に尿がたまりすぎて少量ずつ漏れる溢流性尿失禁、尿道括約筋の障害な
溢流性尿失禁
いつりゅうせいにょうしっきん
膀胱に尿が過度にたまり、少量ずつ持続的または断続的に尿があふれ出る状態です。尿勢低下、排尿開始の遅れ、排尿後もすっきりしない感じ、頻尿、夜間頻尿、下腹部膨満を伴うことがあります。大量の残尿によって尿路
股部白癬(いんきんたむし)
こぶはくせん(いんきんたむし)
太ももの内側、鼠径部、臀部などに、強いかゆみを伴う赤い発疹が生じます。病変は周辺へ弓状・環状に広がり、縁が赤く盛り上がって鱗屑(皮膚の細かなはがれ)や小さな水疱を伴うことがあります。中心部は比較的軽く
前立腺肥大症
ぜんりつせんひだいしょう
前立腺は膀胱の出口で尿道を取り囲む臓器です。前立腺肥大症では、主に尿道周囲(移行域)の前立腺組織が良性に増大して尿道を圧迫し、排尿症状や蓄尿症状を起こします。前立腺が大きくても症状が乏しい人がいる一方
勃起障害(ED)
性交に必要な硬さの勃起が得られない、または勃起を維持できず、満足な性交が困難になる状態です。一時的な不調だけではなく、症状が持続・反復して本人またはパートナーが困っている場合に勃起障害(ED)として評
男性の更年期障害
倦怠感、意欲低下、抑うつ気分、いらだち、不安、集中力や記憶力の低下、睡眠障害などがみられることがあります。身体面では、ほてり、発汗、めまい、筋力低下、関節痛、内臓脂肪の増加などがみられる場合があります
末梢神経障害
まっしょうしんけいしょうがい
末梢神経障害は、脳・脊髄から先の末梢神経に障害が生じる状態です。障害される神経の種類と範囲により症状は異なります。運動神経の障害では筋力低下、筋萎縮、足が上がりにくい、しゃがんだ姿勢から立ち上がれない
多発性神経炎
たはつせいしんけいえん
現在は「多発性神経炎」よりも、多発神経障害(多発ニューロパチー)という名称が一般的です。左右対称に複数の末梢神経が障害され、とくに手足の先から始まる「手袋・靴下型」のしびれ、痛み、感覚低下がみられます
手・足の切断
て・あしのせつだん
外傷では手指、手、足などの一部または全部が切り離され、出血、激しい痛み、組織損傷を伴います。治療後にも、失った手足があるように感じたり痛んだりする幻肢感覚・幻肢痛が生じることがあります。切断は移動、仕
関節リウマチ
かんせつリウマチ
関節の痛み、腫れ、熱感、動かしにくさが主な症状です。朝起きたときに手足の指などがこわばって動かしにくい「朝のこわばり」から始まることが多く、手指、手首、足趾、足首、ひじ、膝などの関節に、左右対称性に症
神経絞扼症候群
しんけいこうやくしょうこうぐん
脊髄から出た末梢神経が、関節付近、骨と靱帯の間、筋肉や腱の間などで圧迫・牽引されることで、しびれ、痛み、感覚低下、筋力低下、筋萎縮などが起こります。障害される神経によって症状の部位は異なり、代表例には
手根管症候群
しゅこんかんしょうこうぐん
親指、人さし指、中指、薬指の親指側半分に、しびれ、ピリピリする痛み、感覚低下が起こります。夜間から明け方に症状が強く、手を振ると軽くなることがあります。進行すると親指の付け根の筋肉(母指球筋)がやせ、
腱鞘炎
けんしょうえん
親指や中指などの付け根、手首周辺を動かしたり押したりすると、痛み、腫れ、熱感が生じます。指の腱鞘炎では、指を曲げ伸ばしする際に引っかかる、カクッと動く、朝に動かしにくいなどの「ばね指」の症状がみられる
デュピュイトラン拘縮
でゅぴゅいとらんこうしゅく
手のひら、とくに薬指・小指の付け根に硬いしこりや索状のつっぱりが生じ、徐々に指が手のひら側へ曲がって伸ばしにくくなる病気です。しこり自体は痛みがないことが多いですが、進行すると手を平らにつけられない、
瘭疽
ひょうそ
爪の周囲や指先に赤み、腫れ、熱感、拍動するような強い痛みが生じる細菌感染です。膿がたまることがあります。感染が深部の腱鞘、関節、骨へ及ぶと、指を動かしにくくなり重症化することがあります。赤い線状の腫れ
神経病性関節症
しんけいびょうせいかんせつしょう
神経障害により痛覚、温度覚、位置覚などが低下し、繰り返す微小外傷や異常な荷重によって関節や骨が破壊・変形する病気です。シャルコー関節ともよばれます。痛みが軽い、またはほとんどないことがありますが、腫れ
閉塞性動脈硬化症
へいそくせいどうみゃくこうかしょう
現在は末梢動脈疾患(peripheral artery disease:PAD)または下肢閉塞性動脈疾患とも呼ばれます。歩くとふくらはぎ、太もも、臀部などが痛み、休むと改善して再び歩けるようになる間欠
こむら返り
こむらがえり
「こむら」はふくらはぎを指し、筋肉が突然けいれんして硬く収縮し、強い痛みが起こる状態です。ふくらはぎが最も多いものの、足の裏、足趾、太もも、首などにも起こります。数秒から数分でおさまることが多いですが
痛風(高尿酸血症)
つうふう(こうにょうさんけっしょう)
高尿酸血症を背景に起こる急性関節炎です。典型的には足の親指の付け根が赤く腫れ、突然、非常に強い痛みが起こります(痛風発作)。足首、足背、膝、手指、肘などにも起こります。発作の少し前に違和感や軽い痛みを
足根管症候群
そくこんかんしょうこうぐん
足首の内側から足底にかけて、痛み、焼けるような感覚、ぴりぴり感、しびれが起こり、悪化すると足趾に広がることがあります。立位や歩行で増悪し、休むと軽快することがあります。進行すると足底の感覚低下や、足の
たこ/うおのめ
たこ/うおのめ
皮膚の表面の角質が厚く硬くなる状態です。たこ(胼胝〔べんち〕)は、筆記具を持つ指や足底など、繰り返し圧迫・摩擦を受ける部位に広く硬い角質としてできます。うおのめ(鶏眼〔けいがん〕)は、足裏や足趾に生じ
高血圧症
こうけつあつしょう
高血圧は、動脈の血圧が持続して高い状態です。自覚症状がないことが多い一方、長期間続くと脳卒中、冠動脈疾患・心不全、慢性腎臓病、大動脈疾患、網膜症などのリスクを高めます。日本高血圧学会の診察室血圧での高
本態性高血圧症
ほんたいせいこうけつあつしょう
本態性高血圧症は、明らかな単一の原因疾患を特定できない一次性高血圧です。高血圧の大部分を占めます。多くは無症状であり、頭痛、肩こり、耳鳴り、めまい、動悸、ほてり、吐き気、手足のしびれなどは高血圧に特有
腎血管性高血圧症
じんけっかんせいこうけつあつしょう
腎臓に血液を送る腎動脈が狭くなり、腎臓への血流が低下することで起こる高血圧です。症状は本態性高血圧と同様に無症状のことも多いですが、腹部の血管雑音が聴取されることがあります。腎機能低下や、治療しても血
腎実質性高血圧症
じんじっしつせいこうけつあつしょう
腎臓そのものの病気によって生じる高血圧です。高血圧は無症状のことも多く、尿検査でたんぱく尿や血尿が見つかる、血液検査で腎機能低下が見つかることがあります。むくみ、尿の泡立ち、倦怠感などを伴う場合もあり
低血圧症
ていけつあつしょう
低血圧は、血圧が低くても症状がなく日常生活に支障がなければ、必ずしも病気ではありません。一般に診察室血圧が90/60mmHg未満を低血圧の目安とすることがありますが、明確に一律の診断基準はなく、症状や
起立性低血圧症
きりつせいていけつあつしょう
横になった状態または座った状態から立ち上がった後、通常3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する状態をいいます。めまい、立ちくらみ、目の前が暗くなる、ふらつき、
食後低血圧症
しょくごていけつあつしょう
食後、特に食後30分から2時間程度に血圧が低下し、めまい、ふらつき、眠気、脱力、失神、転倒などが起こる状態です。一般に、食前に比べて収縮期血圧が20mmHg以上低下した場合が目安とされますが、症状や個
急性動脈閉塞症
きゅうせいどうみゃくへいそくしょう
動脈が急に閉塞して、主に脚への血流が著しく低下または途絶える病気です。急な痛み、皮膚の蒼白、脈拍の消失、しびれ・感覚低下、冷感、筋力低下・麻痺が代表的な所見です。時間の経過とともに筋肉や神経が障害され
肥満症
ひまんしょう
肥満は、体脂肪が過剰に蓄積した状態で、日本では成人のBMIが25kg/m²以上を肥満と判定します。BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算します。肥満そのものに自覚症状が乏しいこともあり
やせ
やせ
成人ではBMI 18.5kg/m²未満がやせの目安です。体質的にやせていて体重が安定し、栄養状態や月経・骨・筋肉などに問題がなければ、必ずしも病気とは限りません。一方、意図せず体重が減る場合や、短期間
妊娠糖尿病
にんしんとうにょうびょう
妊娠中に初めて認められた高血糖の状態です。自覚症状がないことも多く、妊婦健診の血糖検査で見つかります。血糖が高い状態が続くと、妊娠高血圧症候群、羊水過多、早産、帝王切開の可能性が高まることがあります。
糖尿病性神経障害
とうにょうびょうせいしんけいしょうがい
糖尿病の代表的な慢性合併症の一つで、主に末梢神経が障害されます。足先から左右対称に、しびれ、ピリピリ・焼けるような痛み、感覚低下、足のつりなどが現れやすく、夜間に症状が強いことがあります。進行すると痛
糖尿病性腎症
とうにょうびょうせいじんしょう
糖尿病に関連する慢性腎臓病で、初期には自覚症状がほとんどありません。尿中アルブミンの増加や蛋白尿が検査で見つかります。進行すると、むくみ、高血圧、腎機能低下がみられ、さらに進むと尿毒症、心不全、高カリ
糖尿病性昏睡
とうにょうびょうせいこんすい
著しい口渇、多尿、強いだるさ、吐き気・嘔吐、腹痛、脱水、意識の混乱や意識障害が起こります。糖尿病性ケトアシドーシスでは深く速い呼吸やアセトン臭を伴うことがあり、高血糖高浸透圧状態では高度の脱水と意識障
低血糖症
ていけっとうしょう
空腹感、冷や汗、手の震え、動悸、不安感、顔色不良、脱力感などが現れます。さらに血糖が下がると、眠気、集中力低下、混乱、異常な言動、けいれん、意識障害、昏睡を起こすことがあります。高齢者や糖尿病の罹病期
血糖値自己測定とインスリン自己注射
けっとうちじこそくていといんすりんじこちゅうしゃ
これは病気ではなく、糖尿病治療における自己管理法です。血糖測定は、食事、運動、薬剤、体調変化に対する血糖の変動を把握し、低血糖・高血糖の予防や治療調整に役立ちます。現在は指先から測る血糖自己測定(SM
脂質異常症
ししついじょうしょう
脂質異常症は多くの場合、自覚症状がありません。しかし、長期間放置すると動脈硬化が進み、狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患などの原因になります。著しい高トリグリセリド血症では急性膵炎を起こすことがあ
高LDLコレステロール血症
こうえるでぃーえるこれすてろーるけっしょう
通常は自覚症状がありません。LDLコレステロールは肝臓でつくられたコレステロールを全身へ運ぶリポたんぱくです。増えすぎると血管壁に入り込み、酸化・変性などを経て動脈硬化を進め、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞
低HDLコレステロール血症
ていえるでぃーえるこれすてろーるけっしょう
通常は自覚症状がありません。HDLは末梢組織からコレステロールを回収して肝臓へ運ぶ働きに関与するリポたんぱくで、「善玉コレステロール」とよばれることがあります。HDLコレステロール低値は動脈硬化性疾患
高トリグリセリド血症
こうとりぐりせりどけっしょう
多くは自覚症状がありません。トリグリセリド(中性脂肪)は、食事由来の脂肪や肝臓で合成された脂肪からなり、エネルギー源として使われ、余剰分は脂肪組織に蓄えられます。高トリグリセリド血症は低HDLコレステ
ビタミン欠乏症
けつぼうしょう
不足するビタミンの種類によって症状が異なります。ビタミンA不足では、暗い場所で見えにくくなる夜盲、眼や皮膚・粘膜の乾燥、感染しやすさなどがみられ、乳幼児では発育に影響することがあります。ビタミンB₁不
亜鉛欠乏症
あえんけつぼうしょう
味覚・嗅覚の低下または異常、口内炎、皮膚炎、脱毛、傷の治りにくさ、食欲低下、下痢、易感染性などがみられます。小児では成長障害や性成熟の遅れが起こることがあります。妊娠中の亜鉛不足は、母体・胎児の健康に
クッシング症候群
くっしんぐしょうこうぐん
コルチゾールが慢性的に過剰となることで、顔が丸くなる満月様顔貌、赤ら顔、腹部・肩・首の後ろに脂肪がつく一方で手足が細くなる中心性肥満がみられます。皮膚が薄くなり、紫紅色の皮膚線条(妊娠線に似た線)、皮
化膿性骨髄炎
かのうせいこつずいえん
急性化膿性骨髄炎では、発熱、悪寒、全身のだるさ、患部の強い痛み、腫れ、熱感が現れます。小児に多いものの、成人にも起こります。慢性化膿性骨髄炎では発熱が目立たず、患部の腫れや痛み、膿の排出を繰り返すこと
筋強直性ジストロフィー
きんきょうちょくせいジストロフィー
筋強直性ジストロフィーは、いったん力を入れた筋肉を速やかに緩められない筋強直(ミオトニア)を伴う筋ジストロフィーです。成人発症の筋強直性ジストロフィー1型では、若年~成人期に症状が目立つことが多く、手
ミトコンドリア脳筋症
ミトコンドリアのうきんしょう
ミトコンドリア脳筋症は、エネルギーを多く必要とする脳、骨格筋、心筋、眼、耳、内分泌臓器などに症状が出うる疾患群です。疲れやすさ、筋力低下、運動不耐容、低身長、けいれん、発達面の問題、頭痛、難聴、糖尿病
低体温症
ていたいおんしょう
体温が異常に低下した状態です。初期には、体温を上げようとして寒気、震え、手足の動かしにくさ、筋肉のこわばりが起こります。体温低下が進むと震えが弱くなったり止まったりし、思考力・判断力の低下、ろれつが回
動脈硬化症
どうみゃくこうかしょう
動脈硬化は、動脈の壁が厚く硬くなったり、粥腫(プラーク)によって内腔が狭くなったりする状態です。多くは進行するまで自覚症状がありません。冠動脈では狭心症や心筋梗塞、脳・頸動脈では一過性脳虚血発作や脳梗
粥状動脈硬化
じゅくじょうどうみゃくこうか
動脈の内側にコレステロールなどの脂質や炎症細胞が蓄積し、粥のようなかたまりである粥腫(プラーク)ができて、血管の内腔が狭くなる病気です。進行すると血流が悪くなり、プラークの破綻を契機に血栓ができると、
鉄芽球性貧血
てつがきゅうせいひんけつ
ヘモグロビンをつくる過程の異常により、鉄を赤血球産生に十分利用できず、骨髄で環状鉄芽球がみられる貧血です。倦怠感、動悸、息切れなどの貧血症状が現れます。鉄過剰が進むと、皮膚の色素沈着、肝障害、糖尿病、
全身性エリテマトーデス
ぜんしんせいえりてまとーです
全身性エリテマトーデス(SLE)は、皮膚、関節、血液、腎臓、心臓、肺、神経系などに炎症を起こしうる代表的な自己免疫疾患です。女性に多く、特に妊娠可能年齢の女性に多くみられますが、男性や小児・高齢者にも
リウマチ性多発筋痛症
りうまちせいたはつきんつうしょう
主に50歳以上で発症し、両側の肩、首、上腕、腰、臀部・大腿部に強い痛みと朝のこわばりが起こります。朝方や安静後に強く、着替え、寝返り、起床、腕を上げる動作が困難になることがあります。発熱、倦怠感、食欲
免疫不全症候群
めんえきふぜんしょうこうぐん
免疫機能が低下し、感染症にかかりやすい、治りにくい、重症化しやすい状態です。同じ種類の感染を繰り返す、肺炎・副鼻腔炎・中耳炎を反復する、通常は病気を起こしにくい微生物による感染症(日和見感染症)を起こ
続発性免疫不全症
ぞくはつせいめんえきふぜんしょう
HIV感染、悪性腫瘍、糖尿病、低栄養、腎不全などの病気や、免疫を抑える治療により免疫機能が低下します。肺炎、帯状疱疹、口腔カンジダ症などの感染症を繰り返したり、通常は発症しにくい病原体による日和見感染
敗血症
はいけつしょう
敗血症は、感染に対する生体反応が制御できなくなり、臓器障害を起こして生命を脅かす状態です。悪寒、発熱、倦怠感、頻脈、呼吸数増加、息切れ、意識の変化、血圧低下、尿量低下などがみられます。ただし、高齢者、
類鼻疽
るいびそ
潜伏期は通常1〜21日程度ですが、より長い潜伏期をとることもあります。皮膚から感染すると、皮膚潰瘍や膿瘍、リンパ節腫脹が生じます。吸入感染などでは、発熱、せき、胸痛、気管支炎、肺炎を起こします。糖尿病
床ずれ(褥瘡)
とこずれ(じょくそう)
寝たきりの人や自力で体位を変えにくい人に起こりやすく、骨が出っ張った部位に赤み、消えない発赤、紫色の変色、痛み、硬さ、熱感などが現れます。悪化すると水疱、びらん、潰瘍、壊死、滲出液、感染が生じ、皮下脂
デルマドローム
でるまどろーむ
皮膚は全身状態や内臓の異常を反映することがあり、顔色の変化、乾燥、かゆみ、発疹、色素沈着、黄疸、血管の拡張などが現れることがあります。内臓疾患に伴って現れる皮膚症状・皮膚疾患の総称をデルマドロームとい
黒色表皮腫
こくしょくひょうひしゅ
わきの下、首・うなじ、鼠径部、陰部などの皮膚が褐色から黒褐色になり、厚く、ビロード状またはざらざらした質感になります。しわが深く見えることがあります。
リポイド類壊死症
りぽいどるいえししょう
主にすねに赤褐色から黄褐色の斑が生じ、徐々に境界が明瞭な局面となることがあります。中心部が黄色く光沢を帯び、皮膚が薄く萎縮して見えることがあります。潰瘍ができる場合もあります。
黄色腫
おうしょくしゅ
皮膚や腱に黄色から黄褐色の盛り上がり、しこり、平らな斑ができます。高LDLコレステロール血症では肘・膝・手指などの関節周囲のしこりや、アキレス腱の肥厚がみられることがあります。高トリグリセリド血症では
皮膚瘙痒症
ひふそうようしょう
明らかな原発疹がないにもかかわらず、かゆみが持続する状態の総称です。かき壊すことで湿疹、傷、色素沈着、化膿などが生じることがあります。全身性の場合と、陰部・肛門周囲など局所性の場合があります。
ビダール苔癬
びだーるたいせん
首、うなじ、腕、太ももなどに、強いかゆみを伴う盛り上がった発疹が生じます。繰り返しかくことで発疹がまとまり、赤み、皮膚の厚み、乾燥、皮膚のしわの目立ち(苔癬化)が現れます。慢性単純性苔癬とも呼ばれます
天疱瘡
てんぽうそう
自己免疫性の水疱症で、主に尋常性天疱瘡と落葉状天疱瘡があります。尋常性天疱瘡では口の中などの粘膜の痛みを伴うびらんが先に現れることが多く、皮膚には破れやすい水ぶくれやただれが生じます。落葉状天疱瘡では
丹毒
たんどく
皮膚の比較的浅い層に起こる急性の細菌感染症です。赤く腫れて熱感と痛みを伴い、病変と周囲の皮膚との境界が比較的はっきりしています。発熱、悪寒、倦怠感、頭痛などの全身症状を伴うことがあります。顔や下肢に生
毛包炎
もうほうえん
毛穴の多い部位に、毛を中心とした赤いぶつぶつや小さな膿疱が生じます。かゆみ、軽い痛み、ひりつきなどを伴うことがあります。ひげそり部位、首、胸、背中、臀部などにみられます。深く進行すると、癤(せつ)や皮
瘡
せつ(原文表記:瘡)
赤い円錐形の盛り上がった病変ができ、先端に膿をもちます。最初はかたく、膿がたまるとだんだんやわらかくなります。自然に膿が出ると、腫れや痛みが軽くなることがあります。膿がたまる部位が限られているものを癤
皮膚カンジダ症
ひふカンジダしょう
わきの下、乳房の下、股部、臀部、指の間など、蒸れや摩擦が起こりやすい部位が赤くなり、ふやけ、皮膚がはがれかかった状態になるカンジダ性間擦疹がみられます。病変の周囲に小さな発疹や膿疱が散らばることがあり
帯状疱疹
たいじょうほうしん
かつて体内に侵入した水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して起こります。発疹に先立ち、神経痛のような痛み、ピリピリ感、かゆみなどが現れ、数日後に体の片側の神経に沿って帯状に赤い発疹や水ぶくれができます。頭
多汗症
たかんしょう
必要以上に汗が出て、日常生活に支障を来す状態です。手のひら、足の裏、わき、顔面・頭部などに限局する原発性局所多汗症と、全身に汗が増える続発性全身性多汗症があります。手のひらや足底の多汗は、幼少期~若年
肝細胞がん
かんさいぼうがん
肝細胞がんは肝臓の肝細胞から発生するがんで、原発性肝がんの大部分を占めます。肝内に複数病変を生じたり、治療後に再発したりしやすく、肝内転移と、多中心性発がんの両方が問題となります。初期は自覚症状がない
膵臓がん
すいぞうがん
膵臓に発症する悪性腫瘍で、初期には無症状のことが多く、発見が遅れることがあります。進行すると上腹部痛や背部痛、食欲低下、体重減少、だるさ、黄疸、褐色尿、白色便などがみられます。膵頭部にできたがんでは黄
副腎腫瘍
ふくじんしゅよう
腎臓の上にある副腎に生じる腫瘍です。画像検査で偶然見つかる副腎腫瘤の多くは良性で、ホルモンを過剰につくらない非機能性腫瘍では無症状のことが多いです。ホルモンを過剰に分泌する機能性腫瘍では、原因となるホ
子宮がん
しきゅうがん
子宮がんには、子宮の入り口である子宮頸部にできる子宮頸がんと、子宮の内側を覆う子宮内膜にできる子宮体がん(子宮内膜がん)があります。初期には自覚症状がないことがあります。進行すると、月経以外の出血、血
子宮体がん
しきゅうたいがん
子宮体部の内側を覆う子宮内膜にできるがんで、子宮内膜がんとも呼ばれます。代表的な症状は不正性器出血であり、閉経後の出血は重要な受診の目安です。初期に見つかることも多い一方、無症状の場合もあります。
希発月経
きはつげっけい
月経開始日から次の月経開始前日までの月経周期が39日以上90日未満の場合を希発月経といいます。月経周期は通常24~38日程度であり、周期が長いため月経回数が少なくなります。90日以上月経がない場合は無
無月経
むげっけい
無月経には、15歳になっても初経がない、または乳房発育などの二次性徴がみられないまま13歳になっても初経がない原発性無月経と、これまで規則的だった月経が3か月以上、もともと不規則だった月経が6か月以上
機能性子宮出血
きのうせいしきゅうしゅっけつ
従来「機能性子宮出血」と呼ばれたものは、子宮・卵巣などに明らかな構造的病変がないにもかかわらず、主に排卵障害によって起こる不正出血です。月経周期が不規則になる、月経が長引く、月経量が増える、月経が来な
カンジダ膣炎
かんじだちつえん
白色で酒かす状・カッテージチーズ状のぼろぼろしたおりもの、外陰部・腟周辺の強いかゆみ、灼熱感、ひりひり感、発赤、腫れ、排尿時痛や性交痛がみられます。典型的には強い悪臭は目立ちません。症状だけでは他の腟
非特異性膣炎
ひとくいせいちつえん
月経と関係なく、白色・灰白色・黄色などのおりものが増え、悪臭、外陰部のかゆみ、熱感、かぶれ、発赤、腟内分泌物の増加などがみられることがあります。ただし、おりものの色や臭いだけで原因を判断することはでき
外陰炎
がいいんえん
外陰部の腫れ、かゆみ、赤み、痛み、灼熱感、おりものの増加などがみられます。かくこと、摩擦、蒸れ、石けんで強く洗うことにより悪化することがあります。外陰部は汗、尿・便、おりもの、摩擦などの影響を受けやす
外陰皮膚瘙痒症
がいいんひふそうようしょう
外陰部にかゆみを生じます。腟炎によるおりものの刺激、接触皮膚炎、皮膚疾患、感染症、糖尿病、肝疾患、血液疾患、悪性腫瘍など、かゆみには多くの原因があります。外陰皮膚瘙痒症は、これらを調べても明確な原因が
妊娠高血圧症候群
にんしんこうけつあつしょうこうぐん
妊娠20週以降から産後12週までに新たに高血圧がみられる病態です。高血圧は通常、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上をいいます。たんぱく尿を伴う場合、またはたんぱく尿がなくても
流産
りゅうざん
日本では、妊娠22週0日未満で妊娠が終了することを流産といいます。自然流産は確認された妊娠のおよそ10〜15%に起こり、多くは妊娠12週未満です。性器出血や下腹部痛を伴うことがありますが、症状がなく超
習慣流産
しゅうかんりゅうざん
従来は自然流産が3回以上連続する場合を習慣流産と呼びました。現在は、連続しているかどうかにかかわらず、2回以上の流産・死産を繰り返す状態を「反復流産」または「不育症」として評価することが一般的です。
早産
そうざん
早産は、日本では原則として妊娠22週0日から36週6日までの分娩をいいます。下腹部の規則的な痛みや張り、腰痛、骨盤の圧迫感、性器出血、茶色いおりもの、水っぽいおりもの、前期破水などが徴候となります。子
胎児機能不全
たいじきのうふぜん
胎児機能不全は、妊娠中または分娩中に、胎児が低酸素や酸血症などにより状態悪化の危険があると考えられる状態です。原因は胎盤・臍帯・母体・胎児などの血流や酸素供給の異常に関連します。胎動減少、胎児心拍数モ
アセトン血性嘔吐症
あせとんけっせいおうとしょう
急に元気がなくなり、顔色不良と嘔吐を繰り返します。呼気や吐物にアセトン臭(甘酸っぱい、果物が腐ったようなにおいと表現されることがある)がみられることがあります。嘔吐の反復により脱水を起こし、胃粘膜の傷
夜尿症
やにょうしょう
夜尿症は、通常5歳以上で、睡眠中の不随意な排尿が少なくとも週2回、3か月以上続く状態、または本人・家族に明らかな苦痛や生活上の支障がある状態を指します。夜間だけにみられる単一症候性夜尿症と、日中の尿意
亀頭包皮炎
きとうほうひえん
亀頭および包皮に炎症が起こる状態です。亀頭や包皮の赤み、腫れ、痛み、かゆみ、分泌物や膿、悪臭、排尿時痛などがみられます。おむつ使用中の乳幼児から学童期に多く、潰瘍を伴うこともあります。発熱は多くありま
頭蓋性二分脊椎
とうがいせいにぶんせきつい
脊髄や髄膜が背骨の外へ突出する開放性二分脊椎(髄膜瘤・脊髄髄膜瘤)では、病変より下の部位、特に下肢の運動麻痺、感覚障害、足の変形などがみられます。神経因性膀胱・直腸により、尿が出にくい、尿失禁、尿路感
小児糖尿病
しょうにとうにょうびょう
口渇、多飲、多尿、頻尿、夜尿の再発、だるさ、疲労感、体重減少などがみられます。1型糖尿病では比較的急に症状が現れることがあります。進行して糖尿病性ケトアシドーシスになると、腹痛、嘔吐、脱水、深く速い呼
小児肥満症
しょうにひまんしょう
体脂肪が過剰に蓄積した状態です。小児では年齢・性別に応じたBMIパーセンタイルや肥満度、成長曲線を用いて評価します。日本では肥満度20%以上を肥満の目安の一つとしますが、肥満症は単に体重が多いことでは