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がん

がん

症状と特徴

がんの症状は発生部位と進行度により異なり、初期には無症状のことも少なくありません。しこり、出血、痛み、長引く咳や声のかすれ、飲み込みにくさ、便通・排尿の変化、治らない皮膚病変、原因不明の体重減少や強い倦怠感などが手がかりになります。がんは周囲組織へ浸潤し、リンパ行性、血行性、腹膜播種などによって離れた臓器へ転移することがあります。進行度は、がん種ごとの病期分類(TNM分類など)で評価されます。

原因

がんは、細胞に遺伝子変化やエピジェネティックな変化が蓄積し、増殖を制御する仕組みが破綻することで発生します。加齢、喫煙、飲酒、肥満、運動不足、食生活、紫外線、放射線、職業性・環境性の発がん物質、慢性炎症、感染症などがリスクに関係します。感染症では、ヒトパピローマウイルス(HPV)、B型・C型肝炎ウイルス、ヘリコバクター・ピロリ、Epstein-Barrウイルスなどが一部のがんの発症に関与します。多くのがんは単一の原因ではなく、遺伝的素因と環境・生活習慣因子が複合して発症します。

治療

治療は、がんの種類、病期、遺伝子異常、全身状態、本人の希望などに基づき決定します。主な治療は手術、放射線療法、薬物療法です。薬物療法には細胞障害性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、ホルモン療法などがあります。早期発見が治療選択肢や治癒の可能性を広げることがありますが、治療成績はがん種・病期により大きく異なります。禁煙、適正体重の維持、節酒、運動、感染予防ワクチンや検診の活用は、がん予防・早期発見に役立ちます。

関連する病気

この病気を参照している病気

脳静脈洞血栓症

のうじょうみゃくどうけっせんしょう

頭痛が最も多く、数日から徐々に悪化することも、急に起こることもあります。吐き気・嘔吐、けいれん、視覚異常、意識障害、片麻痺、失語などを伴うことがあります。静脈のうっ滞により頭蓋内圧が上昇し、脳浮腫や静

脳腫瘍

のうしゅよう

頭蓋内に発生する腫瘍を広く頭蓋内腫瘍といい、脳実質以外に髄膜、下垂体、脳神経などから生じる腫瘍も含まれます。腫瘍の部位と大きさにより、頭痛、吐き気・嘔吐、けいれん発作、手足の麻痺やしびれ、視野・視力障

顔面痙攣

がんめんけいれん

顔の片側が本人の意思と関係なくぴくぴくと収縮する病気で、片側顔面痙攣とも呼ばれます。多くは目の周囲のぴくつきから始まり、頬、額、口元、あごへ広がります。進行すると目元と口元が同時にけいれんし、顔がゆが

眼底出血

がんていしゅっけつ

網膜や硝子体など、眼底の組織に出血が起きた状態です。結膜(白目)が赤くなる結膜下出血とは異なります。出血の部位や量によって症状は異なり、自覚症状がないこともあります。ものが見えにくい、かすむ、飛蚊症、

網膜剝離

もうまくはくり

網膜は、光を感じる神経網膜と、その外側の網膜色素上皮から構成されます。神経網膜が網膜色素上皮からはがれる状態が網膜剝離です。飛蚊症、光視症、見える範囲が狭くなる視野欠損・視野狭窄がみられます。剝離が黄

中心性脈絡網膜症

ちゅうしんせいみゃくらくもうまくしょう

網膜の中心部で、ものを見るうえで重要な黄斑部に、脈絡膜側から漏れた液体(漿液)がたまり、網膜が浮き上がる病気です。中心性漿液性脈絡網膜症ともいいます。片眼に起こることが多く、中心部が暗い・かすむ、小さ

加齢黄斑変性(症)

かれいおうはんへんせいしょう

網膜の中心にあり、細かい文字を読む、顔を識別するなどの視機能を担う黄斑に変性が起こる病気です。高齢になるほど多くなり、一般に50歳以上でみられます。初期には自覚症状がないこともありますが、進行すると、

眼窩腫瘍

がんかしゅよう

眼球のくぼみである眼窩に生じる腫瘍の総称です。眼球突出、まぶたの腫れ、眼球の位置ずれ、ものが二重に見える複視、眼球運動障害、眼痛、視力低下などがみられます。腫瘍には良性・悪性のものがあり、成人ではリン

薬剤性難聴

やくざいせいなんちょう

治療薬による内耳障害で、耳鳴りに続いて聞こえが悪くなることがあります。高音域から低下し、両側性に起こることが多いですが、薬剤や病状によって異なります。前庭・半規管も障害されると、めまい、ふらつき、吐き

口腔がん

こうくうがん

本文には詳細な記載はなく、681頁(がん)参照です。

唾液腺がん

だえきせんがん

本文には詳細な記載はなく、680頁(がん)参照です。

味覚障害

みかくしょうがい

味を感じにくい、味がしない、特定の味だけが弱い、実際とは異なる味に感じる、何も食べていないのに味を感じる、食べ物をまずく感じるなどの症状があります。味覚そのものの障害に加え、嗅覚低下によって食べ物の風

慢性喉頭炎

まんせいこうとうえん

声がれ(嗄声)、声が出しにくい、のどの異物感、咳、頻回の咳払いなどが続きます。喉頭内視鏡では、粘膜の発赤、腫れ、乾燥、声帯のむくみや肥厚、萎縮、びらん、白色病変などがみられることがあります。声帯ポリー

口蓋扁桃肥大

こうがいへんとうひだい

口蓋扁桃が大きくなった状態です。小児ではある程度の扁桃の大きさは生理的で、肥大のみで症状がなければ治療を要しないことが多いです。高度の肥大では、いびき、睡眠中の無呼吸・低呼吸、口呼吸、飲み込みにくさ、

喉頭異常感症(咽喉頭異常感症)

こうとういじょうかんしょう(いんこうとういじょうかんしょう)

耳鼻咽喉科的な診察で明らかな器質的異常が見つからない、または軽微な所見だけでは説明できないのどの違和感を指します。のどに何かがつかえる、引っかかる、刺さる、締め付けられる、ムズムズするなどと感じます。

仮声帯肥大

かせいたいひだい

仮声帯(声帯の上方にある粘膜のひだ)が腫れたり厚くなったりした状態です。声のかすれ、低く太い声、二重声、のどの異物感、発声時の疲れやすさなどがみられます。炎症が強い場合には、のどの痛み、発熱、嚥下困難

甲状腺腫

こうじょうせんしゅ

甲状腺腫は、甲状腺全体が大きくなるびまん性腫大と、一部にしこりができる結節性腫大に分かれます。びまん性腫大は橋本病やバセドウ病などでみられます。結節性腫大では、複数のしこりにより甲状腺全体が腫れて見え

逆流性食道炎(胃食道逆流症)

ぎゃくりゅうせいしょくどうえん/いしょくどうぎゃくりゅうしょう

胃内容物の逆流により、胸やけ、酸っぱいものが上がる感じ、胸痛、げっぷ、のどの違和感、つかえ感などが起こります。内視鏡で食道下部にびらんや潰瘍を認めるものを逆流性食道炎といいます。一方、典型的な逆流症状

食道狭窄

しょくどうきょうさく

食道の内腔が狭くなり、食物がつかえる、飲み込みにくい、胸部のつかえ感や痛み、食物の逆流・嘔吐などが起こります。固形物から飲み込みにくくなる場合も、液体も通りにくくなる場合もあります。誤嚥、低栄養、脱水

食道がん

しょくどうがん

提示本文には症状の記載はなく、687頁参照とされています。一般には、食物のつかえ、嚥下困難、体重減少、胸部痛、声のかすれなどがみられることがありますが、早期には症状がない場合もあります。

医療機関による禁煙治療―禁煙外来

いりょうきかんによるきんえんちりょう きんえんがいらい

ニコチン依存症では、禁煙や減煙時にたばこを強く吸いたくなる、いらいらする、落ち着かない、集中しにくい、気分が落ち込む、眠りにくい、食欲が増すなどの離脱症状が現れることがあります。喫煙はCOPD、肺がん

薬剤性肺炎

やくざいせいはいえん

乾いた咳、息切れ・呼吸困難、発熱などがみられます。別の病気の治療のために使用した薬剤や、一部の健康食品・サプリメントによって起こる肺障害です。多くの薬剤で起こり得ますが、抗がん薬、免疫チェックポイント

肺塞栓症

はいそくせんしょう

突然の呼吸困難、胸の痛み、頻呼吸、動悸、不安感、失神、ショックなどが起こることがあります。動作時の息切れ、咳、血痰がみられることもありますが、小さな塞栓では症状が乏しい場合もあります。心筋梗塞、心不全

エコノミークラス症候群

えこのみーくらすしょうこうぐん

長時間の座位後に、脚の深部静脈血栓症や肺塞栓症を発症する状態です。脚の片側の腫れ、痛み、熱感、赤みが現れることがあります。肺塞栓症を起こすと、突然の呼吸困難、胸痛、動悸、失神、血痰などがみられることが

胸膜炎

きょうまくえん

胸痛、特に深呼吸や咳で悪化する胸の痛み、息切れ、呼吸困難、咳などがみられます。原因により発熱、痰、全身倦怠感、体重減少などを伴うことがあります。胸膜に炎症が起こると胸水がたまることがありますが、胸膜炎

縦隔腫瘍

じゅうかくしゅよう

早期は無症状で、健康診断の胸部画像検査などで偶然発見されることがあります。腫瘍が大きくなったり周囲の臓器を圧迫・浸潤したりすると、胸痛、咳、息切れ、呼吸困難、声のかすれ、嚥下困難、顔面や上肢のむくみな

急性心膜炎

きゅうせいしんまくえん

急性に発症する心膜の炎症で、胸痛が主症状です。痛みは深呼吸や咳、仰向けで悪化し、座位・前かがみで軽くなることがあります。発熱、倦怠感、動悸、心膜摩擦音を伴うことがあります。診断には病歴、診察、心電図、

拡張型心筋症

かくちょうがたしんきんしょう

主に左心室が拡大し、血液を送り出す収縮機能が低下する心筋症です。無症状の場合もありますが、動悸、息切れ、易疲労感、下腿浮腫などから発見されることがあります。進行すると、安静時や夜間の呼吸困難、心不全、

脊椎骨折

せきついこっせつ

骨折部の頸部痛・背部痛・腰痛が起こり、立つ、歩く、座る、体をひねるなどで悪化することがあります。骨折が不安定であったり、脊髄・神経根を傷つけたりすると、しびれ、感覚低下、筋力低下、麻痺、排尿・排便障害

脊椎圧迫骨折

せきついあっぱくこっせつ

椎体がつぶれるように変形する骨折で、胸椎から胸腰椎移行部に多くみられます。急性期には寝返り、起き上がり、前かがみなどで強い背部痛・腰痛が出ることがあります。一方、痛みが乏しいまま骨折・変形が進行する場

骨髄線維症

こつずいせんいしょう

骨髄に線維化が生じて正常な造血が障害される病気です。貧血による息切れ、倦怠感、めまい、動悸のほか、脾臓の腫れによる左上腹部の張り・痛み、少量で満腹になる感じ、体重減少、発熱、寝汗、骨痛などがみられるこ

腰痛症

ようつうしょう

腰痛は非常に頻度の高い症状で、多くの人が生涯に一度は経験します。腰椎、椎間板、椎間関節、筋肉、靱帯、神経などの異常で起こるほか、まれに内臓疾患、感染症、骨折、悪性腫瘍などが原因となることがあります。腰

化膿性脊椎炎

かのうせいせきついえん

脊椎の椎体や椎間板に細菌感染による化膿性炎症が起こる病気です。急激または徐々に強くなる腰痛・背部痛、体動時痛、脊椎をたたいたときの響くような痛み、発熱、だるさなどがみられます。ただし、高齢者や免疫機能

単純性腎嚢胞

たんじゅんせいじんのうほう

腎臓に液体の入った袋状の構造(嚢胞)が1個から数個できる状態です。加齢とともに増え、多くは偶然発見され、症状も治療も必要ありません。大きな嚢胞では、わき腹・腰背部の不快感や痛み、まれに血尿、高血圧、尿

水腎症

すいじんしょう

尿の流れが腎盂から尿管、膀胱、尿道のどこかで妨げられ、腎盂・腎杯が拡張した状態です。閉塞が続くと腎実質が圧迫されて薄くなり、腎機能が低下することがあります。急性閉塞では、結石による腎疝痛のように、わき

胃ポリープ

いぽりーぷ

胃粘膜表面にできる隆起性病変の総称です。多くは無症状で、内視鏡検査で偶然発見されます。大きい病変、びらん・潰瘍を伴う病変では、出血による貧血、黒色便、腹部不快感などを生じることがあります。ポリープには

胃底腺ポリープ

いていせんぽりーぷ

胃底部から胃体部に数mm程度の小さなポリープが多発することがあります。多くは無症状です。散発性の胃底腺ポリープは一般にがん化の危険性が低いですが、家族性大腸腺腫症(FAP)などに関連する場合や、形が非

過形成性ポリープ

かけいせいぽりーぷ

胃粘膜の修復・再生に伴う過形成性変化によるポリープです。赤く、表面にいちご状の凹凸を伴うことがあります。多くは無症状ですが、びらんや出血を伴う場合には貧血、黒色便、腹部不快感などがみられます。がん化は

腺腫性ポリープ

せんしゅせいぽりーぷ

胃腺腫は、萎縮性胃炎や腸上皮化生を伴う胃粘膜に生じることが多い腫瘍性病変です。自覚症状はないことが多いですが、腺腫は前がん病変として扱われます。病変が大きい、表面が不整、陥凹や潰瘍を伴う、高度異型があ

薬剤性肝障害(薬物性肝障害)

やくざいせいかんしょうがい(やくぶつせいかんしょうがい)

医薬品、一般用医薬品、漢方薬、健康食品・サプリメントなどの使用後に、倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、発熱、発疹、黄疸、褐色尿、皮膚のかゆみなどが現れることがあります。症状がなく、血液検査でAST、ALT

急性胆管炎

きゅうせいたんかんえん

胆管に感染と炎症が起こる病気です。代表的な症状は、発熱・悪寒、右上腹部またはみぞおちの痛み、黄疸であり、これらはシャルコーの3徴と呼ばれます。重症化すると、血圧低下やショック、意識障害、腎障害、呼吸障

総胆管拡張症

そうたんかんかくちょうしょう

先天的な胆道拡張症(choledochal cyst)で、胆管、とくに総胆管が拡張します。腹痛、黄疸、腹部腫瘤が古典的な3症状ですが、3つがそろう例は多くありません。乳児では灰白色便、黄疸、嘔吐、発熱

膵臓がん

すいぞうがん

原文には「693頁(がん)」との参照のみで、症状の記載はありません。

膵嚢胞

すいのうほう

膵臓内または周囲に液体を含む袋状の病変ができた状態です。膵炎後の仮性嚢胞、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)や粘液性嚢胞性腫瘍(MCN)などの腫瘍性嚢胞、漿液性嚢胞性腫瘍、単純嚢胞などがあります。無症状

クリプトスポリジウム症

くりぷとすぽりじうむしょう

通常2〜10日程度の潜伏期後に、水様性下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、微熱、食欲低下などが現れます。免疫機能が正常な人では、多くは1〜2週間程度で軽快しますが、症状が数週間続くこともあります。HIV感染症、

非感染性腸炎

ひかんせんせいちょうえん

非感染性腸炎には、食物アレルギーに関連する腸炎、薬剤による腸炎、虚血性腸炎などがあります。食物アレルギーでは下痢、嘔吐、腹痛、じんましん、喘鳴などが起こり、重症ではアナフィラキシーとなります。薬剤性腸

過敏性腸症候群

かびんせいちょうしょうこうぐん

腹痛または腹部不快感と、下痢、便秘、あるいは両者を交互に繰り返す便通異常が続く一方、検査で潰瘍・がん・炎症などの明らかな器質的病気が認められない病気です。通勤・通学、会議、仕事中などに急な腹痛や便意が

クローン病

くろーんびょう

口から肛門までの消化管のどこにでも、慢性の炎症が生じうる炎症性腸疾患です。とくに小腸末端部や大腸に多く、炎症は腸壁の深い層まで及ぶことがあります。下痢、腹痛、発熱、全身倦怠感、体重減少、食欲低下、血便

薬剤性大腸炎

やくざいせいだいちょうえん

薬剤の使用に関連して下痢、腹痛、血便・下血、発熱、腹部膨満などを起こし、内視鏡ではびらん、潰瘍、出血、粘膜の炎症などがみられることがあります。薬剤関連の腸炎には、抗菌薬関連出血性大腸炎、Clostri

潰瘍性大腸炎

かいようせいだいちょうえん

主に大腸の粘膜に、びらんや潰瘍を生じる慢性の炎症性腸疾患です。直腸から連続して炎症が広がることが多く、病変の範囲により直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型などに分類されます。粘血便・血便、下痢、便意切迫

放射線性腸炎

ほうしゃせんせいちょうえん

骨盤内のがんなどに対する放射線治療後に、主として小腸、直腸、大腸に炎症や血流障害が起こる病気です。照射中から照射終了後およそ3か月以内に起こる急性障害と、数か月から数年後に起こり得る晩期障害があります

乳糖不耐症

にゅうとうふたいしょう

乳糖を含む牛乳、乳製品、乳糖含有食品を摂取した後に、腹部膨満、腹部のゴロゴロ感、放屁、腹痛、下痢などが起こります。症状の強さは摂取した乳糖の量、食事と一緒に摂ったかどうか、個人のラクターゼ活性、腸内細

カルチノイド症候群

かるちのいどしょうこうぐん

カルチノイド症候群は、主に高分化型神経内分泌腫瘍(NET)がセロトニンなどの生理活性物質を過剰に分泌することで起こります。代表的な症状は、反復する顔面・頸部の紅潮(フラッシング)、水様性下痢、腹痛・腹

大腸ポリープ

だいちょうぽりーぷ

大腸粘膜から内側に突出する隆起性病変の総称です。多くは自覚症状がありませんが、出血による血便・便潜血陽性、貧血、まれに便通異常などの契機で見つかります。腺腫は大腸がんの前段階となり得ます。また、鋸歯状

家族性ポリポーシス

かぞくせいぽりぽーしす

家族性大腸腺腫症(FAP)は、主に大腸に多数の腺腫性ポリープが生じる遺伝性疾患です。数十個から数百個、時に数千個のポリープがみられます。初期は無症状のことが多いですが、血便、貧血、腹痛、下痢などが起こ

腹膜の良性腫瘍

ふくまくのりょうせいしゅよう

腹膜に生じる良性腫瘍・良性に近い病変はまれです。腹部膨満、腹痛、腰痛、吐き気、食欲不振、腹水などを生じることがありますが、無症状で画像検査中に見つかることもあります。腹膜中皮腫には悪性腹膜中皮腫と、良

直腸ポリープ

ちょくちょうポリープ

多くは無症状です。大きくなると血便、粘液便、残便感、便通の変化、異物感が現れることがあります。ポリープには腺腫や鋸歯状病変などの腫瘍性病変と、過形成性ポリープ・炎症性ポリープなどの非腫瘍性病変がありま

腎移植とは

じんいしょく

腎移植は病気そのものではなく、末期腎不全に対する腎代替療法の一つです。提供された腎臓を移植することで、透析からの離脱または透析開始前の治療(先行的腎移植)が可能となる場合があります。ただし、移植後も拒

尿管がん

にょうかんがん

本書の該当ページには詳細な説明がありません。血尿が最も多い症状で、側腹部痛、尿路閉塞による水腎症、まれに尿路感染症状などがみられることがあります。

膀胱炎

ぼうこうえん

急性膀胱炎では、排尿時の痛み、頻尿、急に尿意が強くなる、残尿感、下腹部の不快感、尿の濁りなどがみられ、血尿を伴うこともあります。通常、単純な膀胱炎では高熱や背部痛は目立ちません。女性は尿道が短く、肛門

尖圭コンジローマ

せんけいこんじろーま

ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって、外陰部、陰茎、陰嚢、会陰、肛門周囲や肛門内などにいぼができる性感染症です。感染から発症までの期間は数週間から数か月程度が多いものの、より長いこともあります

前立腺がん

ぜんりつせんがん

本文には詳細な記載はなく、699頁(がん)の参照が示されています。

精巣(睾丸)がん

せいそう(こうがん)がん

本文には詳細な記載はなく、700頁(がん)の参照が示されています。

陰茎がん

いんけいがん

本文には詳細な記載はなく、701頁(がん)の参照が示されています。

男性不妊症

避妊をしない性交を一定期間続けても妊娠に至らず、男性側に原因または関連因子がある状態です。男性本人には自覚症状がないことが多く、精液検査で精子数、運動率、形態などの異常が見つかります。代表的な所見には

末梢神経障害

まっしょうしんけいしょうがい

末梢神経障害は、脳・脊髄から先の末梢神経に障害が生じる状態です。障害される神経の種類と範囲により症状は異なります。運動神経の障害では筋力低下、筋萎縮、足が上がりにくい、しゃがんだ姿勢から立ち上がれない

リンパ浮腫

りんぱふしゅ

リンパ液の流れが障害され、腕、手、脚、足、顔面、外陰部などが慢性的に腫れます。初期には軟らかく、圧迫するとへこむむくみがみられることがありますが、進行すると皮膚・皮下組織が硬く厚くなり、むくみが戻りに

ガングリオン(結節腫)

がんぐりおん(けっせつしゅ)

手首、手指の付け根、足首、足趾の付け根などにできる、関節包や腱鞘に関連した良性の嚢胞です。内部にはゼリー状で粘り気のある液体が入っており、皮下に数mmから数cm程度の丸いふくらみとして触れます。大きさ

心筋炎

しんきんえん

発熱、かぜ様症状、筋肉痛、下痢などの感染症状に続いて、数日から数週間以内に動悸、胸痛、息切れ、強いだるさなどが現れることがあります。症状が軽く自然に回復する場合もありますが、不整脈、心不全、失神、心原

やせ

やせ

成人ではBMI 18.5kg/m²未満がやせの目安です。体質的にやせていて体重が安定し、栄養状態や月経・骨・筋肉などに問題がなければ、必ずしも病気とは限りません。一方、意図せず体重が減る場合や、短期間

亜鉛欠乏症

あえんけつぼうしょう

味覚・嗅覚の低下または異常、口内炎、皮膚炎、脱毛、傷の治りにくさ、食欲低下、下痢、易感染性などがみられます。小児では成長障害や性成熟の遅れが起こることがあります。妊娠中の亜鉛不足は、母体・胎児の健康に

副甲状腺がん

ふくこうじょうせんがん

原文は682頁(がん)参照のみです。副甲状腺がんはまれな悪性腫瘍で、著しい高カルシウム血症や著明なPTH高値に伴い、のどの渇き、多尿、腎結石、骨痛、筋力低下、消化器症状、意識障害などを生じることがあり

クッシング症候群

くっしんぐしょうこうぐん

コルチゾールが慢性的に過剰となることで、顔が丸くなる満月様顔貌、赤ら顔、腹部・肩・首の後ろに脂肪がつく一方で手足が細くなる中心性肥満がみられます。皮膚が薄くなり、紫紅色の皮膚線条(妊娠線に似た線)、皮

アジソン病

あじそんびょう

両側の副腎皮質が障害され、コルチゾールなどの副腎皮質ホルモンが慢性的に不足する原発性副腎不全です。倦怠感、体重減少、食欲低下、吐き気、嘔吐、腹痛、立ちくらみや低血圧がみられます。皮膚や口腔粘膜、手掌の

骨肉腫

こつにくしゅ

本書では「701頁(がん)」への参照のみです。骨肉腫は主に小児・若年者の長管骨に生じる悪性骨腫瘍で、持続する骨の痛み、腫れ、運動時痛などで気づかれることがあります。

鉄欠乏性貧血

てつけつぼうせいひんけつ

鉄不足によりヘモグロビンが十分につくられなくなり、貧血を起こします。倦怠感、疲れやすさ、動悸、息切れ、立ちくらみ、頭痛、集中力低下などが、通常は徐々に現れます。爪がもろくなる、爪がスプーン状に反り返る

続発性貧血

ぞくはつせいひんけつ

二次性貧血、症候性貧血ともよばれ、ほかの病気に伴って生じる貧血です。倦怠感、動悸、息切れ、めまい、顔色不良などがみられます。症状の強さは貧血の程度と進行速度、基礎疾患によって異なります。

顆粒球減少症

かりゅうきゅうげんしょうしょう

白血球のうち、特に細菌や真菌に対する防御を担う好中球が減少した状態を指すことが多く、好中球減少症ともよばれます。感染しやすくなり、発熱、悪寒、のどの痛み、口内炎、歯肉炎、肺炎、皮膚感染症などが起こりま

無顆粒球症

むかりゅうきゅうしょう

好中球が著しく減少またはほぼ消失した重症の好中球減少症です。倦怠感、悪寒を伴う発熱、強いのどの痛み、口内炎、歯肉炎などが起こります。重症化すると肺炎、敗血症などの重篤な感染症を招くことがあります。

血栓性静脈炎

けっせんせいじょうみゃくえん

表在静脈に炎症と血栓が生じる病気で、脚に起こりやすいです。炎症を起こした静脈に沿って、赤み、熱感、痛み、圧痛を伴う索状の硬いしこりが触れます。発熱を伴うこともあります。深部静脈血栓症では、片側の脚全体

播種性血管内凝固症候群(DIC)

はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん

重い基礎疾患により全身の凝固反応が過剰に活性化し、細小血管に微小血栓が多発する状態です。微小血栓による血流障害で、腎臓、肺、脳、肝臓、消化管などに障害が起こり、多臓器不全に至ることがあります。同時に血

慢性リンパ節炎

まんせいりんぱせつえん

リンパ節の腫れが長く続き、ときに痛みを伴います。結核性リンパ節炎では、特に首のリンパ節が無痛性に腫れ、複数のリンパ節が癒着して塊状になることがあります。皮膚が破れて排膿することもあります。悪性リンパ腫

リンパ節腫大

りんぱせつしゅだい

首、わき、鼠径部などのリンパ節が大きくなります。痛みを伴う場合と伴わない場合があり、一部だけが腫れることも、全身のリンパ節が腫れることもあります。感染による腫大では痛みや発熱を伴いやすく、悪性リンパ腫

サルコイドーシス

さるこいどーしす

非乾酪性肉芽腫という炎症性の組織変化が全身の臓器に生じる疾患で、がんとは異なります。無症状で健診の胸部画像異常から見つかることもあります。肺・胸部リンパ節病変が多く、乾いた咳、息切れ、胸部不快感などが

スイート病

すいーとびょう

急性発熱性好中球性皮膚症とも呼ばれます。急な発熱、全身倦怠感とともに、顔、首、上半身、上肢などに、圧痛を伴う盛り上がった赤い発疹・しこりが生じます。発疹は水疱や膿疱のようにみえることがあり、治った後に

免疫不全症候群

めんえきふぜんしょうこうぐん

免疫機能が低下し、感染症にかかりやすい、治りにくい、重症化しやすい状態です。同じ種類の感染を繰り返す、肺炎・副鼻腔炎・中耳炎を反復する、通常は病気を起こしにくい微生物による感染症(日和見感染症)を起こ

続発性免疫不全症

ぞくはつせいめんえきふぜんしょう

HIV感染、悪性腫瘍、糖尿病、低栄養、腎不全などの病気や、免疫を抑える治療により免疫機能が低下します。肺炎、帯状疱疹、口腔カンジダ症などの感染症を繰り返したり、通常は発症しにくい病原体による日和見感染

後天性免疫不全症候群

こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん

後天性免疫不全症候群は、Acquired Immunodeficiency Syndromeの頭文字からAIDS(エイズ)とよばれます。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染によって免疫機能が障害され、特

敗血症

はいけつしょう

敗血症は、感染に対する生体反応が制御できなくなり、臓器障害を起こして生命を脅かす状態です。悪寒、発熱、倦怠感、頻脈、呼吸数増加、息切れ、意識の変化、血圧低下、尿量低下などがみられます。ただし、高齢者、

VRE感染症(バンコマイシン耐性腸球菌)

ぶいあーるいーかんせんしょう(ばんこまいしんたいせいちょうきゅうきん)

腸球菌は腸管に存在しうる常在菌で、VREが便などから検出されても、症状のない「保菌(定着)」だけであれば通常は治療の対象になりません。一方、重い基礎疾患、臓器移植、抗がん薬治療、長期入院、中心静脈カテ

トキソプラズマ症

ときそぷらずましょう

免疫機能が正常な人では無症状のことが多く、症状があっても微熱、倦怠感、筋肉痛、痛みの少ないリンパ節の腫れなどで自然に軽快することが多いです。HIV感染症、臓器移植後、抗がん薬・免疫抑制薬使用中などでは

糞線虫症

ふんせんちゅうしょう

無症状のこともあります。皮膚から侵入した直後にはかゆみを伴う皮疹が起こることがあり、その後、咳、喘鳴などの呼吸器症状、腹痛、下痢、腹部膨満感、吐き気などが現れることがあります。感染が長期間持続すること

放射線皮膚炎

ほうしゃせんひふえん

放射線治療に伴う急性皮膚炎では、照射部位に赤み、乾燥、かゆみ、色素沈着、乾性または湿性の皮膚剥離、びらんが起こります。通常は治療中から治療後数週間にみられます。慢性期には、皮膚の萎縮、毛細血管拡張、色

レーザー・トレラ徴候

れぜる・とれらちょうこう

脂漏性角化症(老人性いぼ)に似た褐色から黒褐色のいぼが、短期間に多数出現または急速に増え、かゆみを伴うことがあります。

皮膚がん

ひふがん

主な皮膚がんには、有棘細胞がん(皮膚扁平上皮がん)、基底細胞がん、悪性黒色腫(メラノーマ)、乳房外パジェット病などがあります。治りにくい赤い斑点・しこり・かさぶた・潰瘍、出血しやすい病変、拡大する色素

老人性色素斑

ろうじんせいしきそはん

顔、手の甲、前腕など日光に当たりやすい場所にできる、褐色で平坦な「しみ」です。小さなものが多数みられる場合も、大きなものが点在する場合もあります。通常は良性で、がん化するものではありませんが、他の皮膚

老人性疣贅(脂漏性角化症)

ろうじんせいゆうぜい(しろうせいかくかしょう)

中年以降に顔、頭部、胸、背中などに生じやすい、境界が比較的明瞭な褐色~黒褐色の隆起性病変です。表面はざらつくことがあり、ろうを貼り付けたように見えることがあります。大きさや硬さには幅があります。通常は

脳悪性腫瘍

のうあくせいしゅよう

症状は腫瘍の種類、発生部位、増大速度、頭蓋内圧の上昇の程度により異なります。頭痛、吐き気・嘔吐、視力低下や複視、けいれん、手足の脱力やしびれ、言葉が出にくい、性格・認知機能の変化、ふらつきなどがみられ

網膜芽細胞腫

もうまくがさいぼうしゅ

瞳が猫の目のように白く光って見える白色瞳孔(白色瞳孔反射、leukocoria)が代表的な症状です。乳幼児に多く、両眼性は1歳未満、片眼性は2歳ごろまでに見つかることが多いとされます。家族が写真撮影時

鼻のがん

はなのがん

鼻のがんには鼻腔に生じる鼻腔がんと、副鼻腔に生じる副鼻腔がんがあります。副鼻腔には上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞があります。初期には自覚症状が乏しいことがあります。進行すると、片側性の鼻閉、鼻出血、

中咽頭がん

ちゅういんとうがん

中咽頭は、口を大きく開けたときに見える口蓋垂、軟口蓋、口蓋扁桃、咽頭後壁、舌根などを含む部位です。最も多い組織型は扁平上皮がんです。初期には、飲み込むときの違和感、しみる感じ、のどの痛み、飲み込みにく

下咽頭がん

かいんとうがん

下咽頭は中咽頭と食道の境界に近い、のどの下方の部位です。男性に多い傾向があります。飲み込むときの異物感、嚥下時の痛み、耳への放散痛、嗄声、血痰、飲み込みにくさ、呼吸困難、喘鳴などがみられますが、初期に

喉頭がん

こうとうがん

喉頭は喉頭蓋、仮声帯、喉頭室、声帯、声門下腔などからなり、これらに生じるがんを喉頭がんといいます。多くは扁平上皮がんです。声帯(声門)に生じるがんでは、持続する嗄声が典型的な症状です。進行すると血痰、

唾液腺がん

だえきせんがん

唾液腺がんは、耳下腺、顎下腺、舌下腺などの大唾液腺や、小唾液腺に生じます。耳下部、顎下部、口腔底、頬、唇、口の中などにしこりとして気づくことがあります。耳下腺がんは無痛性のしこりとして現れることが多い

口腔がん

こうくうがん

口腔がんには舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がんなどがあります。舌の前方3分の2に生じるがんは舌がん、後方3分の1(舌根部)に生じるがんは舌根がんと呼ばれます。舌がんは口腔がんで多く、舌の側縁に生じ

歯肉がん

しにくがん

歯肉に生じる口腔がんです。歯肉の腫れ、出血、痛み、治りにくい潰瘍やしこり、歯のぐらつきなど、歯周病に似た症状で始まることがあります。下顎の奥歯付近に生じることが多い傾向があり、顎骨へ浸潤すると骨破壊を

甲状腺悪性腫瘍

こうじょうせんあくせいしゅよう

最も多い症状は首のしこりです。多くの分化型甲状腺がんでは甲状腺ホルモン値は正常ですが、例外はあります。主な病理型には乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がん、甲状腺悪性リンパ腫があります。乳頭がんが最

肺がん

はいがん

主な症状は、長引く咳、痰、血痰、息切れ、胸痛・背部痛、声のかすれ、発熱、体重減少などです。ただし、早期には無症状で、検診や他疾患の画像検査で偶然発見されることもあります。肺門部に近い中枢型のがんでは咳

小細胞肺がん

しょうさいぼうはいがん

咳、息切れ、血痰、胸痛などがみられ、症状が長く続くことがあります。体重減少、食欲低下、疲労感も重要な症状です。肺門部など太い気管支の近くに発生しやすく、増殖が速く、診断時にはリンパ節、骨、脳、肝臓など

乳がん

にゅうがん

乳がんは乳房にできる悪性腫瘍で、多くは乳管から発生する浸潤性乳管がんや非浸潤性乳管がんです。小葉から発生する小葉がんや、乳頭・乳輪部に湿疹様の変化を生じるパジェット病などもあります。乳房のしこりで気づ

食道がん

しょくどうがん

食道は、のどと胃をつなぐ長さ約25cmの消化管です。食道がんは食道の粘膜上皮から発生します。日本では扁平上皮がんが多数を占めますが、胃食道逆流症などに関連する腺がんもみられます。 発症は中高年に多く

胃がん

いがん

胃がんは日本で比較的多いがんで、年齢が上がるほど発症が増え、男性に多い傾向があります。早期胃がんでは自覚症状がないことが多く、症状だけで早期発見することは困難です。 みぞおちの痛み・不快感、胃もたれ

早期胃がん

そうきいがん

早期胃がんは、半数以上で症状がないか、症状があっても軽いことがあります。胃痛、胃もたれ、胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気・吐き戻しなどがみられる場合がありますが、胃がんに特有の症状ではありません。

進行胃がん

しんこういがん

進行胃がんでは、みぞおちの痛みや不快感、食欲低下、胃の圧迫感、体重減少、貧血、貧血による息切れ・動悸・めまい、黒い便、吐血、腹水などがみられることがあります。腹部にしこりを触れる場合もあります。 が

後腹膜腫瘍

こうふくまくしゅよう

後腹膜(腹腔の後方で、腎臓・尿管・副腎・大血管・神経などがある領域)の結合組織、脂肪組織、リンパ管、血管、神経、筋肉などから発生する腫瘍の総称です。良性・悪性のいずれもありますが、悪性では後腹膜肉腫、

がん性腹膜炎

がんせいふくまくえん

がん性腹膜炎は、現在は「腹膜播種」または「腹膜転移」とよばれることが多く、腹壁や腹部臓器の表面を覆う腹膜にがん細胞が広がった状態です。腹水による腹部膨満感、腹痛、食欲低下、早期満腹感、吐き気、嘔吐、体

肝がん

かんがん

肝がんには、肝臓から発生する原発性肝がんと、他臓器のがんが肝臓へ広がる転移性肝がんがあります。原発性肝がんでは肝細胞がんが最も多く、次いで肝内胆管がんなどがあります。早期の原発性肝がんは無症状のことが

肝細胞がん

かんさいぼうがん

肝細胞がんは肝臓の肝細胞から発生するがんで、原発性肝がんの大部分を占めます。肝内に複数病変を生じたり、治療後に再発したりしやすく、肝内転移と、多中心性発がんの両方が問題となります。初期は自覚症状がない

胆管細胞がん(肝内胆管がん)

たんかんさいぼうがん(かんないたんかんがん)

肝内胆管がんは、肝臓内の胆管を覆う細胞から発生するがんで、原発性肝がんの一つです。初期には無症状のことが多く、進行すると上腹部痛、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、発熱、黄疸などが現れます。黄疸は胆管の

転移性肝がん

てんいせいかんがん

転移性肝がんは、肝臓以外に発生したがんが肝臓へ転移した状態です。大腸がん、膵がん、胃がん、乳がん、肺がん、神経内分泌腫瘍などからの転移がみられます。病巣は複数であることが多い一方、単発の場合もあります

胆管がん

たんかんがん

胆管に生じるがんの総称で、肝内胆管がんと肝外胆管がんに分けられます。胆管内腔が狭くなったり閉塞したりすると黄疸が起こり、皮膚や白目が黄色くなる、皮膚がかゆい、尿が茶色っぽい、便が白っぽいといった症状が

胆嚢がん

たんのうがん

胆嚢および胆嚢管に発症するがんです。初期には無症状のことが多く、胆石症の検査や胆嚢摘出後の病理検査で偶然見つかることもあります。進行すると、右上腹部・右わき腹の鈍痛、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹部膨満感

膵臓がん

すいぞうがん

膵臓に発症する悪性腫瘍で、初期には無症状のことが多く、発見が遅れることがあります。進行すると上腹部痛や背部痛、食欲低下、体重減少、だるさ、黄疸、褐色尿、白色便などがみられます。膵頭部にできたがんでは黄

大腸がん

だいちょうがん

結腸と直腸にできるがんの総称です。肛門がんは解剖学的・治療学的に大腸がんとは区別して扱われることが多いものの、広義に含めて説明されることがあります。血便、便に血が混じる、腹痛、便秘、下痢、便が細くなる

結腸がん

けっちょうがん

結腸にできる大腸がんです。S状結腸は結腸がんの好発部位の一つです。左側結腸のがんでは血便、便が細い、便秘、腹痛などが現れやすく、右側結腸のがんでは出血が便に混じって目立ちにくく、貧血、息切れ、だるさ、

直腸がん

ちょくちょうがん

最も多い症状の一つは血便です。肛門に近い直腸にできるため鮮血がみられることがありますが、痔との区別は症状だけではできません。下痢、便秘、便が細くなる、残便感、排便回数の増加、腹痛、貧血などがみられるこ

肛門がん

こうもんがん

肛門管や肛門周囲にできるがんです。肛門の痛み、出血、しこり、かゆみ、排便時痛、便通の変化、鼠径部のリンパ節の腫れなどがみられることがあります。痔瘻が硬くなった、治りにくい肛門周囲の病変がある、ゼラチン

腎細胞がん

じんさいぼうがん

腎臓の尿細管上皮から発生する悪性腫瘍で、一般に「腎がん」ともよばれます。早期には症状がないことが多く、健康診断や他疾患の検査で偶然見つかることがあります。進行すると、血尿、わき腹・腰背部の痛み、腹部や

腎盂がん

じんうがん

腎盂の尿路上皮から発生するがんで、尿路上皮がんの一種です。最も多い症状は、痛みを伴わない血尿です。血尿は断続的なことがあり、いったん消失しても検査が必要です。血のかたまりや腫瘍による尿管閉塞が起こると

ウイルムス腫瘍

ういるむすしゅよう

腎芽腫または腎芽細胞腫ともよばれる、小児に多い腎臓の悪性腫瘍です。多くは5歳未満、とくに2~5歳ごろに発症します。腹部のしこりや腹部膨満が最も多い所見で、腹痛、血尿、発熱、高血圧、食欲低下などを伴うこ

副腎腫瘍

ふくじんしゅよう

腎臓の上にある副腎に生じる腫瘍です。画像検査で偶然見つかる副腎腫瘤の多くは良性で、ホルモンを過剰につくらない非機能性腫瘍では無症状のことが多いです。ホルモンを過剰に分泌する機能性腫瘍では、原因となるホ

尿管がん

にょうかんがん

尿管の尿路上皮から発生するがんで、腎盂がんと合わせて上部尿路尿路上皮がんとよばれます。初期には痛みのない血尿がよくみられます。腫瘍や血のかたまりで尿管が閉塞すると、水腎症、わき腹・腰背部の痛み、腎機能

膀胱がん

ぼうこうがん

発熱や腹痛を伴わない血尿が代表的な症状です。頻尿、排尿時痛、尿意切迫感など膀胱炎に似た症状が出ることもあります。膀胱がんは、筋層へ浸潤していない非筋層浸潤性膀胱がんと、筋層へ浸潤した筋層浸潤性膀胱がん

前立腺がん

ぜんりつせんがん

前立腺の尿道から離れた周辺部に発生することが多く、早期には自覚症状がないことが少なくありません。がんが大きくなると尿道を圧迫し、尿が出にくい、尿の勢いが弱い、頻尿、残尿感、排尿時の痛みなど、前立腺肥大

精巣がん

せいそうがん

精巣に生じるがんで、主に思春期後から40歳代の男性に多くみられますが、小児や高齢者にも発生することがあります。典型的には、痛みを伴わない精巣のしこり、硬さ、腫れ、左右差として気づきます。重苦しさや鈍い

陰茎がん

いんけいがん

亀頭や包皮に、治りにくい赤み、ただれ、しこり、いぼ状の病変、色調の変化、出血、分泌物などとして現れます。初期には痛みがないこともあります。進行すると潰瘍、悪臭を伴う分泌物、痛み、排尿しにくさが生じるこ

白血病

はっけつびょう

血液をつくる骨髄で、造血幹細胞またはその分化途中の細胞に異常が生じ、白血病細胞が増殖する血液のがんです。白血病細胞が増えると正常な赤血球、白血球、血小板が減少し、貧血、感染症、出血などを起こします。大

急性骨髄性白血病/急性リンパ性白血病

きゅうせいこつずいせいはっけつびょう/きゅうせいりんぱせいはっけつびょう

未熟な白血病細胞が骨髄内で急速に増殖し、正常な血球をつくれなくなる病気です。赤血球減少による倦怠感、動悸、息切れ、顔色不良などの貧血症状、正常白血球減少による発熱・感染症、血小板減少によるあざ、鼻血、

骨髄異形成症候群

こつずいいけいせいしょうこうぐん

造血幹細胞の異常により、血球が十分につくられない、または形態・機能に異常のある血球がつくられる病気です。赤血球減少による倦怠感、動悸、息切れなどの貧血症状、好中球減少による感染症・発熱、血小板減少によ

悪性リンパ腫

あくせいりんぱしゅ

リンパ球ががん化して、リンパ節やリンパ節以外の臓器に腫瘍をつくる血液のがんです。首、わきの下、足の付け根などに、通常は痛みを伴わないリンパ節の腫れがみられます。進行すると、発熱、原因不明の体重減少、寝

多発性骨髄腫

たはつせいこつずいしゅ

免疫グロブリンをつくる形質細胞ががん化して増殖する病気です。主に高齢者にみられます。骨が壊されることによる腰・背中・肋骨などの骨痛、病的骨折、貧血による倦怠感・動悸・息切れ、感染症、腎機能障害、高カル

皮膚がん

ひふがん

皮膚がんは、表皮の細胞や皮膚付属器(汗腺、脂腺、毛包など)の細胞から生じ、皮膚の深部へ浸潤することがある悪性腫瘍です。有棘細胞がん、基底細胞がん、悪性黒色腫(メラノーマ)、乳房・外陰部などに生じるパジ

有棘細胞がん

ゆうきょくさいぼうがん

皮膚の表皮にある有棘層の細胞から生じるがんです。日光の当たりやすい顔、耳、頭部、手背などに、硬い盛り上がり、赤いしこり、かさぶた、出血、潰瘍として現れることがあります。やけど跡、慢性の傷、じくじくして

基底細胞がん

きていさいぼうがん

表皮の基底細胞に由来するがんです。顔や頭部に、黒色、灰色、褐色、皮膚色、または光沢のあるしこりとして現れ、ゆっくり大きくなることが多いです。中央がくずれて潰瘍になったり、出血やかさぶたを繰り返したりし

パジェット病

ぱじぇっとびょう

乳房の乳頭・乳輪に生じる乳房パジェット病と、外陰部、肛門周囲、陰茎、陰嚢などに生じる乳房外パジェット病があります。赤色から褐色の斑、湿疹のような病変、粉を吹いたような落屑、かゆみ、びらんなどとして始ま

子宮がん

しきゅうがん

子宮がんには、子宮の入り口である子宮頸部にできる子宮頸がんと、子宮の内側を覆う子宮内膜にできる子宮体がん(子宮内膜がん)があります。初期には自覚症状がないことがあります。進行すると、月経以外の出血、血

子宮頸がん

しきゅうけいがん

初期には症状がないことが多く、検診で発見されることがあります。進行すると、不正性器出血、性交後出血、血性または悪臭を伴うおりもの、骨盤痛などが現れることがあります。病変が周囲へ広がると、排尿・排便の症

子宮体がん

しきゅうたいがん

子宮体部の内側を覆う子宮内膜にできるがんで、子宮内膜がんとも呼ばれます。代表的な症状は不正性器出血であり、閉経後の出血は重要な受診の目安です。初期に見つかることも多い一方、無症状の場合もあります。

子宮がん、術後のトラブル

しきゅうがん じゅつごのとらぶる

子宮がん手術、とくに広い範囲の子宮摘出やリンパ節郭清の後には、排尿しにくい、尿が残る、尿意を感じにくいなどの排尿障害が起こることがあります。また、脚や外陰部のむくみ、重だるさ、皮膚の張りを伴うリンパ浮

卵巣がん

らんそうがん

卵巣は子宮の両側にある、女性ホルモンや卵子に関わる器官です。ここに生じる悪性腫瘍が卵巣がんです。初期には自覚症状が乏しいことが多く、進行してから見つかる場合があります。進行時には、腹部膨満感、腹囲の増

卵管がん

らんかんがん

卵管に発生する悪性腫瘍です。多くは上皮から生じる高異型度漿液性がんで、卵巣がんや原発性腹膜がんと似た性質を示します。初期は症状がない、または症状が非特異的であることが多く、進行すると水様性または血性の

腟がん

ちつがん

腟に発生する悪性腫瘍で、原発性腟がんはまれです。子宮頸がん、外陰がん、子宮内膜がんなどが腟へ広がったものと区別する必要があります。症状として、不正性器出血、性交後出血、血性または悪臭を伴うおりもの、骨

心気症

しんきしょう

軽い身体感覚や正常な身体の変化を、がん、脳卒中、心臓病などの重大な病気の徴候ではないかと強く心配し、繰り返し確認、受診、検査依頼、インターネット検索などを行うことがあります。検査で重大な異常がないと説

疼痛性障害

とうつうせいしょうがい

痛みが長く続き、仕事、睡眠、家事、対人関係などに大きな支障を来す状態です。従来の「疼痛性障害」は、心理的要因が痛みの発症・持続に強く関係すると考えられた診断名です。現在は慢性疼痛として、侵害受容性疼痛

アルコール関連障害

あるこーるかんれんしょうがい

アルコール使用によって起こる健康問題の総称で、アルコール依存症、急性アルコール中毒(アルコール中毒・中毒による意識障害)、離脱症状のほか、肝障害・肝硬変、膵炎、心血管疾患、神経障害、うつ・不安、事故や

乳がん

にゅうがん

不正性器出血

ふせいせいきしゅっけつ

月経時以外に性器から出血することです。少量の出血、茶色・ピンク色のおりもの、性交後の出血、月経が長引く・頻回になることなども含まれます。原因は、排卵の異常による出血のほか、子宮頸管ポリープ、子宮筋腫、

子宮腟部びらん

しきゅうちつぶびらん

子宮腟部、すなわち子宮頸部の腟側に赤くただれたように見える部分がある状態です。多くは、頸管の円柱上皮が外側に見えている子宮頸部外反(従来「仮性びらん」と呼ばれたもの)で、生理的な所見です。無症状のこと

子宮頸管ポリープ

しきゅうけいかんぽりーぷ

子宮頸管に生じる、赤みを帯びた数mmから数cm程度の、茎をもつ柔らかい隆起です。多くは1個ですが複数の場合もあります。無症状で婦人科診察や検診時に見つかることもあります。刺激で出血しやすく、性交後出血

老人性膣炎(萎縮性膣炎)

ろうじんせいちつえん(いしゅくせいちつえん)

閉経前後から閉経後に、乾燥感、かゆみ、灼熱感、痛み、性交痛、黄白色または膿性のおりもの、排尿時痛、頻尿、反復する尿路感染症などがみられることがあります。腟粘膜は薄く乾燥して傷つきやすく、性交や診察など

外陰皮膚瘙痒症

がいいんひふそうようしょう

外陰部にかゆみを生じます。腟炎によるおりものの刺激、接触皮膚炎、皮膚疾患、感染症、糖尿病、肝疾患、血液疾患、悪性腫瘍など、かゆみには多くの原因があります。外陰皮膚瘙痒症は、これらを調べても明確な原因が

女性の更年期障害

じょせいのこうねんきしょうがい

更年期は、卵巣機能が低下し始めてから閉経を経て閉経後に至る移行期で、一般には45〜55歳頃にみられます。閉経は、ほかの原因がない12か月間の無月経を後から確認して診断します。日本人の自然閉経年齢の平均

先天性再生不良性貧血

せんてんせいさいせいふりょうせいひんけつ

先天的な骨髄の異常により、赤血球、白血球、血小板の一部または全部が十分につくられない遺伝性骨髄不全症候群の総称として扱われます。赤血球不足では顔色不良、疲れやすさ、息切れ、動悸などの貧血症状がみられま

小児がん

しょうにがん

小児がんは小児期に発生する悪性腫瘍の総称であり、発生部位や進行度により症状は異なります。原因不明の発熱が続く、顔色不良、強い疲れやすさ、頭痛や嘔吐を繰り返す、腹部のしこり、あざや点状出血が増える、出血